パイプベッド用マットレスの選び方
パイプベッドはスチール製なので、比較的安い値段で購入する事が出来ます。
しかし肝心の寝心地を左右するマットレスは、しっかりした商品を選ばないと後悔しかねません。
パイプベッドで選べるマットレスの主な種類としては、
- ボンネルコイルマットレス
- ポケットコイルマットレス
- マルチラススーパースプリングマットレス
- デュラテクノマットレス
の4種類がありますが、ご使用する方の体重や健康状態で使い分けるのが基本となります。
細身の女性や子供のマットレス
体重が50㎏未満の細身の女性や子供用に使うのであれば、マットレスの硬さは「ソフト」を選ぶようにして下さい。
体重が軽い方が硬めのマットレスで寝ると、反り返った状態になり疲れが抜けにくくなります。
おすすめはポケットコイルマットレスで、柔らかい寝心地と耐圧分散性に優れているのが特徴です。
また子供の場合には汗をよくかくので、抗菌仕様の国産ポケットコイルマットレスが良いでしょう。
平均的な体格の男女
体重が50㎏~80㎏の平均的な体格の方の場合には、マットレスの硬さは「普通」が一番適しています。
値段を安くしたい方はボンネルコイルマットレスが良いですし、体にしっかりフィットする方が良い方はポケットコイルマットレスがおすすめです。
体重が重たい男性
体重が80kgを超える重たい方の場合には、硬めのマットレスを選ばなければいけません。
柔らかいマットレスで寝ると、体が「く」の字に折れ曲がってしまし、腰痛を発症する原因になります。
おすすめはボンネルコイルマットレスで、しっかりした寝心地に加えて通気性・耐久性に優れています。
喘息やアレルギー症状がある方
マットレスは湿気が溜まるとカビやダニが繁殖してしまいます。
不衛生なマットレスで寝ていると、喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギーを発症するので、症状がある方は衛生的なマットレスを選ぶようにしましょう。
おすすめはマルチラススーパースプリングマットレスで、衛生マットレスとして全日本ベッド工業会の認定を受けています。
抗菌・防臭・防ダニ加工が施されていて、アイレット(空気孔)が側面についているので、効果的にカビやダニを防いでくれます。
腰痛の方
人は寝ている姿勢の時に、44%の体重が腰にかかっています。
そのため腰痛の方は耐圧分散性に優れているマットレスで、腰にかかる負担を軽減する必要があります。
おすすめはマルチラススーパースプリングマットレスで、体に加わる荷重を適切に分散してくれます。
また耐久性にも優れているので、長い目で見るとコスパに優れているマットレスです。
パイプベッドのメリット
パイプベッドを購入する時に、抑えておきたい事として、メリット・デメリットがあります。
木製ベッドとは素材からして異なるので、特徴を把握したうえで購入するようにしましょう。
パイプベッドには、
- 価格が安い
- 通気性が良い
- 軽い
- 組み立てが簡単
- 掃除がしやすい
と言ったメリットがあります。
価格が安い
パイプベッドの一番の魅力は何といっても、価格の安さではないでしょうか。
木製ベッドの場合には、安くても2万円程度しますが、パイプベッドであれば1万円台から購入する事が出来ます。
通気性が良い
パイプベッドでは床板が「メッシュ床板」を使用しているところがほとんどですが、金属なのでそもそもカビが生える事がありません。
また、空気が通りやすいのでマットレスや布団に湿気が籠りにくいメリットがあります。
但し、塗装をしていないパイプベッドの場合には、湿気が高い状態で放置すると錆が出てきてしまい、床板の強度が落ちたり錆がマットレスに付着する事もあるので過信は厳禁です。
軽い
パイプベッドは中が空洞になっているので、木製ベッドよりもはるかに軽量に出来ています。
シングルサイズで約20㎏程度なので、女性でも一人で移動する事が出来ます。
組み立てが簡単
パイプベッドには引き出しなどが基本的に付いていないですし、軽量なので組み立ても簡単に行う事が出来ます。
ドライバーや付属の六角レンチなどを使用する事で、40分程度あれば完成させることが出来ます。
掃除がしやすい
ベッド下には空間があるので、掃除機のヘッドも入りますし、お掃除ロボットで掃除する事も出来ます。
また、マットレスを外して床板を拭くときも乾いた雑巾で人拭きすれば、ほこりが綺麗に取れるのでアレルギー症状がある人にもおすすめです。
パイプベッドのデメリット
パイプベッドは安くて軽量ですし、通気性も良いので、人気が高いベッドになります。
しかしその一方で、デメリットを把握しておく事もご購入後に後悔しないためには必要ではないかと思います。
パイプベッドのデメリットとしては、
- きしみ音がしやすい
- 耐荷重・耐久性に乏しい
- 暖かみに欠ける
と言った事があります。
きしみ音がしやすい
パイプベッドを購入して後悔する一番の理由が「きしみ音」と言われています。
パイプベッドの場合、素材もスチールですしボルトなども金属で出来ているので、荷重がかかった時に金属同士が擦れあう事でパイプベッド特有の高い音域のきしみ音を発する事があります。
きしみ音の対策方法
パイプベッドのきしみ音を軽減するためには、
- フレームの歪みがないように組み立てなおす
- ネジの増し締めを行う
- パッキンを挟む
- 潤滑油を挿す
と言った対策方法が効果的です。
フレームの歪みがないように組み立てなおす
フレームを組み立てる時に歪んだまま組み立てると、パイプが余計に擦れてしまうので、一度ネジを緩めて少しずつ均等に締めなおしましょう。
特に新品のパイプベッドにも関わらずきしみ音がする場合には、組み立て時にフレームが歪んでいるケースが多くあります。
ネジの増し締めを行う
使用してから数カ月以上経過してからきしみ音がする場合には、ネジが緩んできている可能性があります。
そう言った場合には、付属の六角レンチでネジを再度増し締めを行うと音が消える事があります。
パッキンを挟む
どうやってもきしみ音がする場合には、パイプ同士の連結部分にシリコンや樹脂で出来た市販のパッキンを挟み込むと音がしなくなります。
パッキンを購入する時には、ネジの直径を確認してからサイズが適合しているものを購入するようにして下さい。
潤滑油を挿す
パッキンを挟むのが面倒と言う方は、潤滑油を挿すだけで擦れる時の摩擦がなくなるので、もきしみ音を軽減する事が出来ます。
但しあまり挿し過ぎるとベトベトになってしまいほこりが付着してしまうので、潤滑油を挿した後は不必要な油はふき取るようにしましょう。
耐荷重・耐久性に乏しい
パイプベッドは木製ベッドと比べると、耐荷重が低く耐久性に乏しい傾向があります。
スチール自体は木よりもはるかに硬く出来ているのですが、中が空洞になっている事で強度としては木製ベッドよりも劣ってしまいます。
仕様範囲内であれば大きな問題になる事もないのですが、例えば耐荷重100㎏のパイプベッドに大人2人が寝たり、床板の上で立ち上がるなどを繰り返してしまうと、寿命を早く縮める原因になります。
暖かみに欠ける
個人的にはパイプベッドのデザインはインダストリアルでカッコいいと思いますが、無機質なので木製ベッドと比べると暖かみがないのも確かです。
寝室に置くものなので、暖かみのある雰囲気の方がリラックスして眠れると言う方にはパイプベッドは合わないかもしれません。
パイプベッドまとめ
パイプベッドには
- 価格が安い
- 通気性が良い
- 軽い
- 組み立てが簡単
- 掃除がしやすい
と言ったメリットがある一方で、
- きしみ音がしやすい
- 耐荷重・耐久性に乏しい
- 暖かみに欠ける
と言ったデメリットがあります。
特に問題となってくるのが金属同士が擦れあう時に発する「きしみ音」ですが、組み立てや増し締めをしっかり行ったり、パッキンを入れる、潤滑油を挿すなどでかなり軽減する事が出来ます。
パイプベッドの場合耐荷重が低い傾向にあるので、シングルサイズに2人で寝るなどは避けるようにしましょう。