新しく大学生になる方や、新社会人になる方は、慣れない勉強や仕事で疲れ切っているので、部屋の片づけをする余裕はあまりないものです。
そこでお勧めしたいのが、収納ベッドです。
収納ベッドであれば、収納するスペースを確保しつつ、布団の上げ下ろしなど面倒な作業からも解放されます。
機能性が高い収納ベッドは昔から人気が高いですが、選び方を間違えると後悔する事になりかねません。
収納ベッドは大きく分けて
- 引き出し式収納ベッド
- チェストベッド
- 跳ね上げ式ベッド
の3種類があります。
そこでこの記事では、それぞれの収納ベッドのメリット・デメリットをご紹介いたします。
目次
引き出し式収納ベッドのメリット・デメリット
引き出し式収納ベッドは、ベッドのサイドに1段~3段の引き出しが付いている収納ベッドです。
普段使用する衣類などを収納するのに便利ですが、チェストベッドと違って引き出しに蓋や囲いはありません。
3つの収納ベッドの中でも、一番ポピュラーで人気が高いベッドです。
引き出し式収納ベッドのメリット
引き出し式収納ベッドのメリットは、
- 頻繁に使用するのに適している
- 種類が豊富
- 価格が安い
- 分厚いマットレスが使える
と言う事があります。
頻繁に使用するのに適している
ベッド下部に設置されている引き出しを開閉するのに力は必要なく、いつでも必要な時に開け閉めが出来るので使用頻度が高い衣類やリネン類を収納するのに適しています。
種類が豊富
見た目も使い方も通常のベッドと変わらず、人気が高い収納ベッドです。
そのため、種類がとにかく豊富で、好みの引き出し式収納ベッドを見つけやすいのもメリットです。
価格が安い
引き出しは簡易的な作りになっているので、価格はそこまで高くありません。
新生活をする時には、引っ越し代や家賃、光熱費などの出費が多く嵩むので、出来るだけ節約したい方におすすめです。
分厚いマットレスが使える
収納ベッドの中でもチェストベッドや跳ね上げ式ベッドは、高さがあるので薄型マットレスが主流となっています。
しかし引き出し式収納ベッドの高さは通常のベッドと変わらないので、分厚いマットレスでも使う事が出来ます。
そのため体重が重い方や、腰痛持ちの方などは引き出し式収納ベッドがおすすめです。
引き出し式収納ベッドのデメリット
一方、引き出し式収納ベッドのデメリットとしては、
- 収納スペースが狭い
- ほこりや虫が入りやすい
- 組み立てに時間がかかる
- 引き出しの開閉に力が必要
- サイドに50㎝程度のスペースが必要
という事です。
収納スペースが狭い
収納スペースはベッドの高さと引き出しの段数によって異なりますが、一般的なタンスやチェストと比べると奥行き高さもそれほどなく、全体の容量は少なくなっているので、大きな荷物がある方には不向きになってきます。
ほこりや虫が入りやすい
また、チェストベッドであれば蓋や囲いが付いていますが、引き出しタイプにはついていないために、中にほこりや虫が入りやすいのがデメリットになってきます。
組み立てに時間がかかる
見落としがちなデメリットとしては、組み立てに時間がかかる事です。
引き出し部分も自分で組み立てる必要があるので、慣れない人は1時間~2時間程度組み立てるのに時間がかかります。
引き出しの開閉に力が必要
引き出しをフレームに挿入するタイプの引き出し式収納ベッドでは、開閉する時にひっかかる事があります。
そのため引き出し式収納ベッドの中でも、キャスターが付いているタイプがおすすめです。
サイドに50cm程度のスペースが必要
引き出しを開閉するためには、サイドに50cm程度のスペースが必要となります。
間取りの関係で、スペースを確保できないようでしたら、跳ね上げ式ベッドがおすすめとなります。
チェストベッドのメリット・デメリット
チェストベッドの見た目は引き出し式収納ベッドとほとんど変わりませんが、引き出し部分がチェストになっていて蓋や囲いがあります。
チェストベッドのメリット
チェストベッドのメリットとしては、
- 組み立てが簡単
- ほこりや虫が入りにくい
- 大容量の荷物を収納できる
- 整理整頓しやすい
- 頑丈な構造をしている
- 引き出しの開閉がスムーズ
と言った事があります。
組み立てが簡単
チェスト部分は基本的に工場で組み立てられている完成品が届きます。
そのため、組み立てる際には完成してあるチェストを組み込むだけなので、30分程度で組み立てる事が出来ます。
ほこりや虫が入りにくい
チェストベッドは非常に密閉性に優れているので、外からほこりや虫が入る事はほとんどありません。
そのため、赤ちゃんの肌着など衛生的に保管したい荷物も安心して入れておく事が出来ます。
大容量の荷物を収納できる
チェストベッドで多いパターンとしては、
- 4杯の浅型引き出し
- 1杯の深型引き出し
- ベッド下の長物収納エリア
となっています。
引き出し式収納ベッドに比べると、布団や長物も含めて大容量の荷物を収納する事が出来ます。
また商品によっては、ヘッドボードに本棚が付いているチェストベッドもあるので、ご自身の生活環境に合わせた商品を選ぶことが出来ます。
整理整頓しやすい
チェストベッドには複数の収納スペースがあるので、小物から大型の荷物までしっかり整理整頓する事が出来ます。
一人暮らしでは、どうしても部屋が散らかりがちで、紛失物も増えてしまいますが、チェストベッドなら綺麗に片づけをする事が出来ます。
頑丈な構造をしている
「ボックス構造」になっているチェストベッドは、数あるベッドの中でもトップレベルの頑丈さを誇っています。
引き出し式収納ベッドの場合、長年使用していると歪みなどによって引き出しが空きにくくなる事もありますが、チェストベッドの場合その心配はほとんどありません。
引き出しの開閉がスムーズ
チェストベッドの引き出しは、基本的に「スライドレール」が付いています。
開閉するのがスムーズですし、コミックなどの重たい荷物を入れても問題ありません。
チェストベッドのデメリット
チェストベッドのデメリットとしては、
- 値段が高い
- 圧迫感がある
- マットレスが薄型になる
- 湿気やカビに弱い
- 長物収納エリアはほこりが入りやすい
- サイドに50㎝程度のスペースが必要
と言った事が挙げられます。
値段が高い
チェスト部分をしっかり製造してあるので、値段はどうしても高くなってしまいます。
大学生の一人暮らしなど経済的に余裕がない方には、あまりおすすめ出来ないかもしれません。
圧迫感がある
チェスト部分の引き出しは通常2段~3段あるため、一般的なベッドと比べると高さがあります。
そのため、部屋に圧迫感が産まれて少し窮屈な感じがするかもしれません。
湿気やカビに弱い
チェスト部分がマットレスの空気の流れを遮っているので湿気やすく、カビが生えやすいデメリットがあります。
またチェストベッドの場合、構造上床板がすのこになっているタイプが少ないので、余計に湿気が溜まりやすくなっています。
そのため、マットレスの定期的な換気を行ったり、除湿シートをマットレスの下に敷くなど湿気対策が大切になってきます。
長物収納エリアはほこりが入りやすい
引き出し部分はほこりが入りにくいですが、長物収納エリアには「底板」が付いていない商品が多く、ほこりを被りやすくなっています。
布団など綺麗な状態で保管したい方は、底板付きのチェストベッドがおすすめです。
サイドに50㎝程度のスペースが必要
引き出し式収納ベッド同様に、チェストベッドでもサイドに50㎝程度のスペースが必要となります。
跳ね上げ式ベッドのメリット・デメリット
跳ね上げ式ベッドは、マットレス毎床板を跳ね上げる事で、ベッド下の収納庫に荷物を入れる事が出来ます。
跳ね上げ式ベッドのメリット
跳ね上げ式ベッドのメリットは、
- 大容量の収納が可能
- 大きな荷物の収納に便利
- 収納庫の開閉に力はいらない
- 両サイドに隙間が要らない
という事があります。
大容量の収納が可能
引き出し式収納ベッドの場合、床下全てを収納部分にする事は出来ません。
しかし跳ね上げ式ベッドでは、ベッド下全てを収納庫として使えるので、布団や毛布、スーツケースなども収納する事が出来ます。
一人暮らしでは他人に見せたくない荷物や長期間使用する事のない荷物も出てきますが、跳ね上げ式ベッドでは面倒な荷物を全て放り込んでおくことが可能です。
大きな荷物の収納に便利
跳ね上げ式ベッドの場合、収納庫に仕切りがありません。
そのため、ゴルフバックのように大型の荷物を収納する事も出来ます。
収納庫の開閉に力はいらない
開閉するのに力が必要と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、開閉には車のトランクに使われているガス圧シリンダーを採用しているので、女性でも簡単に開閉する事が出来ます。
両サイドに隙間が要らない
跳ね上げ式ベッドには引き出しがないので、サイドにスペースがない間取りでも使う事が出来ます。
また、縦開き・横開きを選ぶことが出来るので、一人暮らしの狭い部屋で特に使い勝手が良くなっています。
ガス式跳ね上げ収納ベッドのデメリット
逆にデメリットとしては、
- 開閉の度に枕、布団などをベッドから降ろさないといけない
- 収納庫に仕切りがない
- マットレスが薄手のものしか使えない
- 湿気やカビに弱い
- 故障するリスクがある
- 圧迫感がある
事が挙げられます。
開閉の度に枕、布団などをベッドから降ろさないといけない
跳ね上げ式ベッドの開閉には、マットレスは載せたままでも大丈夫です。
しかし、布団や枕などは開閉すると落ちてしまうので降ろしておかなければいけません。
布団や枕をどかしたり片づけるのは意外に面倒なので、普段使用しない荷物を収納するようにしましょう。
収納庫に仕切りがない
チェストベッドの場合、引き出しになっているので、たくさんある荷物も片づけやすいですが、跳ね上げ式ベッドの場合には仕切りがないので、中が散らかってしまうケースがあります。
細々したものは、透明の収納ケースに入れて保管しておくと良いでしょう。
マットレスが薄手のものしか使えない
跳ね上げるためには、分厚くて重たいマットレスは使用する事が出来ません。
薄手のマットレスでも十分クッション性・機能性はありますが、体重が100㎏を超えるような重たい人の場合、寝心地が悪くなるかもしれません。
湿気やカビに弱い
跳ね上げ式ベッドはベッド下全てが収納庫になっています。
そのため、下から空気が入り込むことはなく、どうしても湿気がこもりやすい設計になっています。
収納部分に除湿剤を置いたり、除湿シートをマットレスの下に敷くなどして、カビが生えるのを防ぐことは必須になってきます。
あるいは、すのこの床板に空気を通す布を被せてある跳ね上げ式ベッドであれば、湿気対策に効果的です。
故障するリスクがある
シリンダーは1万回程度の開閉試験に合格した部品を使用しているので、簡単に壊れたりする事はありません。
しかし、10年程度使用していると、シリンダーのガスが抜けてしまい、開閉するのに力が必要になる事があります。
「シリンダーが故障する=跳ね上げ式ベッドの寿命」と言えます。
圧迫感がある
収納庫の深さにもよりますが、ラージやグランドと言った深いタイプにすると、ベッド自体の高さが高くなります。
見た目に圧迫感がありますし、身長が低い女性や子供だと起き上がりにくくなります。
収納ベッドのメリット・デメリットまとめ
収納ベッドには、
- 引き出し式収納ベッド
- チェストベッド
- 跳ね上げ式ベッド
の3種類があり、それぞれ異なるメリット・デメリットがあります。
引き出し式収納ベッドは値段が安く、種類も豊富ですが、収納力が低いデメリットがあります。
チェストベッドや跳ね上げ式ベッドは、大容量の荷物を収納出来ますが、湿気やカビに弱いデメリットがあります。