すのこベッドは、マットレスや布団を置く床板に「すのこ」を使用しているベッドを指します。
欧米から入ってきたベッド文化ですが、乾燥している欧米諸国のベッドは「張り板」と言って一枚の板にマットレスを敷いて寝ています。
しかし、高温多湿の日本では、張り板を使うとマットレスがすぐに湿気てしまい、カビが生える事から「すのこベッド」が開発されました。
そんなすのこベッドですが、使用している木材によって、効果が異なります。
この記事では、「何故すのこベッドがカビに効果があるのか?」と言った事に加えて、すのこベッドの中でも特に効果が高い
- 桐
- ひのき
- 杉
の3つについて、それぞれご説明したいと思います。
目次
何故すのこベッドがカビに効果があるのか?
寝ている間に人は、コップ一杯分の汗をかくと言われています。
その汗は、マットレスを通り越してマットレスと床板の間に溜まる事になります。
張り板のベッドでは、湿気の逃げる場所がないため湿度が高い状態になり、カビが生える事になります。
しかし、床板がすのこになっていると、すのこの上下から空気が通りやすくなるために、湿気が籠りにくくなりカビ予防の効果を発揮します。
カビ予防に効果が高いすのこベッドの種類
しかし、どのすのこベッドでもカビ予防に効果が高いのかと言うと、決してそうではありません。
カビ防止に効果が高いすのこベッドの特徴としては、
- ベッド下に十分な隙間がある
- フレーム枠で囲まれていない
- 無垢の木材で作られている
と言った事が挙げられます。
ベッド下に十分な隙間がある
収納機能が付いているすのこベッドもあるのですが、こう言ったタイプはあまり通気性が良くありません。
と言うのも、確かにすのこの上からは空気が入り込むのですが、下が塞がっているために、効果としては半減してしまうからです。
同様に脚が短いすのこベッドも、ベッド下から十分な空気が入り込むスペースがないために、効果は限定的と言えます。
脚の長さが15㎝程度あればカビ予防に効果が高いと言えるので、一般的なローベッドは問題ありません。
フレーム枠で囲まれていない
ベッドの中には、足ではなくフレーム枠で囲まれているタイプがあります。
こう言ったすのこベッドでは、ベッド下にある程度の隙間があったとしても、空気が循環しないので、カビ予防の効果は限定されます。
無垢の木材で作られている
レザーベッドやファブリックベッドは、僅かな湿気でカビが生えやすくなっています。
また木材でも、塗装が施されているすのこベッドは、木材が湿気を吸収しないので、効果としては半減してしまいます。
カビに強いすのこベッドを選ぶのであれば、木材の中でも塗装が施されていない「無垢材」を選ぶようにしましょう。
桐すのこベッドの効果
すのこベッドの中でも、特に人気が高い木材として「桐」があります。
桐のすのこベッドには、
- 遠赤外線効果
- クッション効果
- 断熱効果
- 防腐・防虫・殺虫効果
- 優れた吸放湿性
と言った働きがあります。
桐は非常に軽量な木材で、遠赤外線効果や断熱効果によって暖かい寝心地が特徴となっています。
また、すのこベッドに薄手の布団を敷くと、身体が痛くなりがちですが、桐は他の木材と比べるとわずかにクッション性があります。
それ以外にも、桐から出る「タンニン」にはシロアリなどから木材を守る防虫効果もあります。
桐は通気性に加えて、吸放湿性にも優れているので、寝具内をサラサラと快適な環境にしたい方に最適な木材と言えます。
桐すのこベッドのおすすめ「Kirimuku キリムク」
桐で作られているすのこベッドの中でも、Kirimuku キリムクの人気が高くなっているので、ご紹介したいと思います。
Kirimuku キリムクは、ヘッドレスタイプの総桐すのこベッドです。
ヘッドボードや収納などがないので、通気性が非常に良く、四方八方から空気が入り込みカビを防いでくれます。
マットレスはもちろん、敷布団でも使用する事が出来て、低ホルムアルデヒドなのでアレルギーがある方でも安心です。
ひのきすのこベッドの効果
すのこベッドの中でも、健康志向の方におすすめなのが「檜(ひのき)すのこベッド」です。
ひのきすのこベッドには、
- リラックス効果
- 殺菌・防虫効果
- 防ダニ効果
と言った働きがあります。
リラックス効果
ひのきからは、「フィトンチッド」と呼ばれている香り成分が出ています。
森林浴でもおなじみの成分なのですが、自律神経活動を沈静化し、脈拍の乱れを少なくする効果があります。
また、消臭効果や脱臭効果にも一役買ってくれるので、「寝室の嫌な匂いが消えた」と言った評判もあります。
殺菌・防虫効果
ひのきには、殺菌・防虫の役割を果たす精油成分がたくさん備わっています。
昔から「檜の家に住むと風邪をひかない」と言われていましたが、黄色ブドウ球菌などにも効果を発揮する事が最近の研究で分かってきています。
また防虫効果や防蟻効果にも優れていて、寝具を虫から守る働きもしてくれます。
防ダニ効果
喘息やアトピー性皮膚炎などの主な原因となっているのが、チリダニ科の「コナヒョウヒダニ」や「ヤケヒョウヒダニ」です。
しかし、ひのきの香り成分には、強いダニ行動抑制効果がある事が「(独)森林総合研究所」の研究で明らかになっています。
そのため、アレルギー症状を抱えている方には、ひのきすのこベッドが最適と言えます。
ひのきすのこベッドのおすすめ『香凛 かりん』
『香凛 かりん』は、Fフォースターの低ホルムアルデヒドひのきすのこベッドです。
島根県・高知県の純国産ひのきを使用していて、厳しいJIS基準をクリアしている高品質なベッドです。
ベッドの高さを4段階で調整する事が出来るので、ベッド下に収納ケースを置いたりするのにも便利です。
杉すのこベッドの効果
杉は割裂性が良い事から、昔から日本では主要な木材として使われてきました。
杉単体のすのこベッドは少ないですが、ひのきと合わせて使用されるケースがあります。
杉には、
- 誘眠効果
- リラックス効果
- 殺虫・防虫効果
の3つの働きが期待されます。
誘眠効果
杉の成分である「セドロール」には、眠りやすくさせる「誘眠効果」の他に、睡眠時間を長くする働きがあると言われています。
杉すのこベッドには血圧や心拍数を低下させる効果があるので、睡眠不足に悩む方におすすめの木材と言えます。
リラックス効果
杉には「セスキテルペン」と言う材油成分が含まれていて、吸い込むことで脈拍が下がり、リラックスした状態にする働きがあります。
殺虫・防虫効果
杉は調湿効果に優れている木材ですが、成分の一つである「セドロール」の殺菌効果と相まって、湿気を好むダニから寝具を守る働きがあります。
すのこベッド効果まとめ
すのこベッドは、すのこの上下から空気が通りやすいために、湿気が籠りにくくなりカビ予防の効果を発揮します。
また、すのこベッドの人気の材木としては、桐・ひのき・杉の3種類がありますが、
- 桐:断熱効果、防腐・防虫・殺虫効果
- ひのき:リラックス効果、防ダニ効果
- 杉:誘眠効果
と言った効果がそれぞれあります。