- 体重が重いとベッドフレームがひび割れないか心配…
- 凹みにくいマットレスが欲しい!
- 頑丈なベッドやマットレスの選び方は?
体重が100㎏を超える重い人は、寝るだけで床板が破損したりマットレスが直ぐにへたるので丈夫なベッドを探している方がたくさんいらっしゃいます。
私はベッドショップオーナーで、睡眠・寝具指導士・寝具ソムリエの資格も持っていますが、少し余裕を持った耐荷重のベッドを探すのが大切だと考えています。
そこでこの記事では、丈夫なベッドフレームやマットレスの選び方からおすすめ商品まで全てご紹介します。
この記事を読めば、体重を気にせず快適な睡眠を取れますよ。
丈夫なベッドフレームの選び方
ベッドは、丈夫さが売りの商品もおすすめです。
体重が軽い方(70㎏未満)は問題にならないですが、体重が重い方はベッドフレームが体重をしっかり支える必要があります。
丈夫なベッドを見分けるポイントは、
- 耐荷重
- JIS規格
- 床板の厚み・桟の本数や太さ
の3つです。
1.耐荷重の計算方法と目安
耐荷重とは、ベッドがどの程度の重さまで耐えられるかと言う強度の目安です。
注意点は「耐荷重=寝る人の体重」ではない事。
耐荷重はベッドフレームにかかる荷重なので、例えば体重100㎏の方であれば、そこにマットレスの重量約20㎏、布団や毛布などの寝具の重さ約5㎏が必要になります。
単純計算では100kg+20kg+5kg=125kgですが、耐荷重はベッドに乗っている人が動かない状態の「静止荷重」で表記するメーカーもあります。
そのため実際には寝返りをした時や起き上がる時に瞬間的に大きな荷重が加わるので、「体重×1.5倍」以上の耐荷重が必要と言われています。
体重100㎏の方は、耐荷重150kg以上のベッドを選びましょう。
二人用ベッドは、(二人分の体重)×1.5の耐荷重が必要
ダブルベッドや一体型クイーンベッドなど1つのベッドに二人が寝るケースでは、二人の体重を足して1.5倍した数値が耐荷重の目安です。
耐荷重は「安全マージン」があるので、超えたからすぐに破損する訳ではありません。
しかし体重が重たい方が貧弱なベッドを選ぶと、ドスンと腰を下ろした瞬間に床板が破損する可能性もあります。
そのため、購入時は利用者の体型や人数に合わせた耐荷重のベッドフレームを選びましょう。
2.JIS規格による床板の検査
耐荷重とは別にJIS(日本工業規格)でもベッドに関する規格が定められており、マットレス、脚部、サイドフレーム、床板に決められた荷重をかけて加圧後、材料に割れや亀裂がないかと言った事を確認する試験が各メーカーで実施されています。
例えば床板の検査方法では、
床板の強度試験-床板の強度試験は,床板をもつ形式のベッドについて,床板単体で行う。
床板の両端 20 mm を支持した状態で,300 mm×500 mm の加圧板を 500 mm 辺をベッド長さ方向に床板中央部に当てて 2 000 N まで加圧し,1 分間,加圧したまま保持する。
加圧するとき,荷重が均一にかかるよう配慮する。
加圧を除去した後に,材料の割れ,き裂などの有無を調べる。
JIS S 1102:2004 住宅用普通ベッド – 日本工業規格の簡易閲覧より引用
となっています。
JIS規格に準じた検査を行っているベッドは、カタログに記載されているのでチェックしましょう。
3.床板の厚み・桟の本数や太さ
実店舗のベッドが頑丈かどうかは、
- 床板の厚み
- 桟の太さ
- すのこの隙間間隔
でもチェック出来ます。
フレームや脚が頑丈でも、実際に重たい方が使用して破損しやすいのは「床板」です。
>>割れやすいベッドの板の特徴と床板が割れた時の修理・交換方法
床板の厚み
すのこベッドでは、床板の厚みは10cm程度が主流ですが、体重が重たい方は20cm以上厚みがあった方が良いでしょう。
桟の太さ
また、すのこベッドは床板の裏側に「桟」を取り付ける事で強度を増しています。
桟に使用されている木材が30cm以上と太く、本数が多ければ丈夫と言えます。
すのこの隙間間隔
すのこの隙間間隔は狭い方が強度が高くなります。
板と隙間が等間隔だと強度は低いですが、隙間が1~2cm程度であれば頑丈です。
同じベッドでも「マットレス専用」は強度が低く、「布団利用可能」だと強度は高くなります。
丈夫なベッドの種類と特徴
丈夫なベッドの種類には、
- ローベッド
- 収納付きベッド(チェストベッド・跳ね上げ式ベッド)
- 一部のすのこベッド
があります。
ローベッドは丈夫
ベッドフレームは、重心を低くする事で安定感が増します。
そのため、高さが低いローベッドは頑丈な傾向にあります。
しかし同じロースタイルでもフロアベッドは、サイドフレームが歪むなど丈夫とは言えません。
丈夫な収納付きベッド(チェストベッド・跳ね上げ式ベッド)
床板を支えるサイドフレームがしっかりしていると、ベッド全体の強度も高くなります。
中でもチェストベッドは、完成品のチェストをベッドに組み込むため高い強度を誇ります。
また跳ね上げ式ベッドの中には、床板の上にすのこを重ねている商品があり、こちらも耐荷重600kgと頑丈な商品があります。
頑丈なすのこベッド
すのこベッドにも、耐荷重500㎏や600㎏と言った頑丈な商品があります。
床板に隙間があるすのこベッドは、強度が低くきしみ音がしやすい事もあります。
しかし、逆に桟を格子状に組み込んでがっしり補強しているすのこベッドは非常に丈夫です。
すのこの厚みが20mm以上で、桟や梁の木材も分厚く本数も多い商品は、全てのベッドの中でもひと際頑丈なので、体重が重い方に最適です。
また床板が頑丈なすのこベッドは、マットレスだけでなく敷布団も使えます。
耐荷重が低いベッドの種類と特徴
逆に耐荷重が低いベッドとしては、
- ロフトベッド
- 二段ベッド
- パイプベッド
があります。
ロフトベッド
高さがあるロフトベッドは、重心が上にあり不安定な形状で耐荷重も100kg程度と高くありま
せん。
また薄型マットレスでないとサイドガードを飛び越える危険性があるため、分厚いマットレスは使えません。
そのため、体重が重い方は底付き感が出やすく、きしみ音や揺れに悩まされるので注意しましょう。。
体重が重い人がロフトベッドを選ぶ時の注意点
重たい方がロフトベッドを選ぶのであれば、ロータイプや階段タイプ、木製がおすすめです。
ロフトベッドの高さはロータイプ・ミドルタイプ・ハイタイプの3種類ですが、高さを抑えたロータイプや階段付きは重心が低く梁も多いので安定性があります。
また、パイプ製よりも木製ロフトベッドの方が耐荷重が高い傾向にあります。
二段ベッド
二段ベッドは子供が使用するケースが多く、耐荷重は100~150kg程度とそれ程高くありません。
平均的な体格の大人は大丈夫ですが、体重が重い方が上段に寝ると重心が上に行きアンバランスになります。
体重が重い人が二段ベッドを選ぶ時の注意点
二段ベッドを大人二人で使用する場合は、体重が重い方が下段に寝ましょう。
また耐荷重150㎏以上を選ぶ事で、成長期の兄弟二人でも問題なく使用出来ます。
パイプベッド
パイプベッドはスチール製なので、木製ベッドよりも頑丈なイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、実際は耐荷重90~120kg程度と低くなっています。
パイプの中身は空洞で強度は低く、金属同士が擦れあう事で高い音域のきしみ音がうるさいケースもあります。
また床板は金属製のメッシュ板が多いですが、体重が重い方が寝ると次第にへこみが出る事もあります。
体重が重い人がパイプベッドを選ぶ時の注意点
パイプベッドでは、使用しているパイプが太い商品を選ぶ事が大切です。
一般的なパイプ径は38mmですが、50mm以上の径のパイプベッドであれば比較的丈夫です。
耐荷重500kg・600kgの頑丈ベッドフレーム5選!
それでは耐荷重500㎏や600㎏と言った頑丈なベッドをご紹介します。
6段階高さ調節 コンセント付超頑丈天然木すのこベッド ウォルツァ
耐荷重600kg 6段階高さ調節 コンセント付超頑丈天然木すのこベッド Walzza ウォルツァ
サイズ | 耐荷重 | 価格 |
シングル~ダブル | 600kg | 48,739円~ |
「とにかく頑丈なベッドが欲しい!」と言う方は「Walzza ウォルツァ」のすのこベッドがおすすめ。
耐荷重は600kgと高く、床板は20cmの頑丈すのこなので熱帯夜でも快適に寝られます。
高さを調整出来て、組み立ても金具を引っかけるだけの便利なベッドです。
国産頑丈チェスト収納ベッド Heracles ヘラクレス
棚・コンセント付国産頑丈チェスト収納ベッド Heracles ヘラクレス
サイズ | 耐荷重 | 価格 |
セミシングル~ダブル | 600kg | 71,059円~ |
Heracles ヘラクレスは、耐荷重600kgのチェストベッドです。
丈夫なボックス構造、丈夫なすのこになっていて、布団を使うことも出来ます。
組み立てはネジ8本だけで完成可能なので、引っ越しが多い方にもおすすめです。
長く使える国産頑丈大容量跳ね上げ収納ベッド BERG ベルグ
長く使える国産頑丈大容量跳ね上げ収納ベッド BERG ベルグ
サイズ | 耐荷重 | 価格 |
セミシングル~セミダブル | 600kg | 121,898円~ |
BERG ベルグは、耐荷重600kgの跳ね上げ式ベッドです。
JIS規格に準じた床面への垂直荷重試験を行っていて、信頼性が高い商品です。
通気性の良いすのこ構造で、布団もワンタッチで部屋干し可能ですし、F4スターの低ホルムアルデヒド製品なのでアレルギーでも安心。
薄型宮付き頑丈ボックス収納ベッド引き出し5杯
サイズ | 耐荷重 | 価格 |
ショート丈セミシングル~セミダブル | 500kg | 61,478円~ |
こちらは、日本製の頑丈チェストベッドです。
4杯の浅型引き出し、1杯の深型引き出し、長物収納エリアがあるので荷物が多い方でも安心です
ボックス構造で耐荷重は500㎏と高く、低ホルムアルデヒド仕様なので赤ちゃんやペットがいるご家庭におすすめです。
国産頑丈すのこ跳ね上げ式大容量収納ベッド Long force ロングフォルス
サイズ | 耐荷重 | 価格 |
セミシングル~セミダブル | 600kg | 115,201円~ |
Long force ロングフォルスは、耐荷重600kgの跳ね上げ式すのこベッドです。
布団で寝る前提で作られていて、すのこを折りたたむと部屋干し出来ます。
開閉用シリンダーは車にも使用してある部品で、女性でも簡単に開け閉め出来ます。
Fフォースターの低ホルムアルデヒド製品は、頑丈なだけでなく細やかな気配りもされている高品質なベッドです。
体重が重い人のマットレスの選び方とおすすめ
体重が重たい人がマットレスを選ぶ時は、
- 高反発マットレスで硬めのマットレス
- 厚みがある
- 耐圧分散性に優れている
の3つが基本です。
1.高反発マットレスで硬めのマットレス
昔流行った柔らかい低反発マットレスは、体重が軽い人であれば問題ありません。
しかし体重が重い人が寝ると、腰やお尻など体の重たい部分が沈み込みすぎてしまい、しかも反発力がないのでスムーズに寝返りをすることが出来ずに翌日まで疲れを引きずってしまいます。
そのため、硬めの高反発マットレスで寝返りをしっかりサポートしてくれるものがおすすめです。
具体的には、ボンネルコイルマットレスやマルチラススーパースプリングマットレス、ゼルトスプリングマットレスなどが該当します。
2.厚みがある
また、体重が重たい人が10cm未満の薄いマットレスで寝ると、背中や腰が床板に当たってしまうために、寝心地が悪く起きた時に体の節々が痛くなってしまいます。
そのため、薄型マットレスではなく、通常のスプリングマットレスか10cm以上厚みのあるものを選ぶようにしましょう。
3.耐圧分散性に優れている
人は寝ている姿勢の時に、体重の44%が腰にかかってきます。
体重が重い人の場合、その数値は必然的に高くなるので、マットレスで耐圧を分散しないと腰や背中に大きな負担をかける事になります。
耐圧分散が出来るマットレスとしては、ポケットコイルマットレスやフランスベッド社製のマルチラススーパースプリングマットレス、ゼルトスプリングマットレスがあります。
しかしポケットコイルマットレスは、寝心地が柔らかいので体重が重い人は避けた方が良いでしょう。
体重が重い人におすすめ「マルチラススーパースプリングマットレス」
サイズ | 厚さ | 価格 |
シングル~ダブル | 16cm | 53,976円~ |
マルチラススーパースプリングマットレスは、1本の鋼線を連続して1枚のマットレスに編み上げたフランスベッド社の高密度連続スプリングマットレスです。
厚みが16cmと分厚く、硬めのしっかりした寝心地が特徴です。
また高い耐圧分散性を誇っているので、腰痛や肩こりがある方でも安心です。
まとめ
丈夫なベッドフレームの選び方は、
- 耐荷重
- JIS規格
- 床板の厚み・桟の本数や太さ
をチェックします。
ローベッド・チェストベッド・跳ね上げ式ベッド・すのこベッドは頑丈です。
体重が重い方はマットレスが凹みやすいので、高反発で耐圧分散性に優れいてる商品を選びましょう。