- 分割式ベッドとは、どのようなベッド?
- 二分割の脚付きマットレスは腰に悪い?
- 二段ベッドを分割して並べるとキングサイズになるベッドが欲しい!
分割式ベッドとは、1台のベッドを2分割している脚付きマットレスや、上下で分割できる二段ベッド、2台のベッドに連結可能なベッドを意味します。
2台に切り離す事で違う用途でも使えるので利便性が高いですが、連結タイプならではの注意点もあります。
私はベッドショップオーナーで、睡眠・寝具指導士、睡眠・寝具インストラクター、寝具ソムリエの資格を持っていますが、分割式ベッドはマットレスとマットレスの隙間の寝心地が良くないと言うデメリットがあります。
そこでこの記事では、分割式ベッドのメリット・デメリットに加えてマットレスの隙間対策もご説明します。
分割式ベッドのメリット
分割式ベッドのメリットは
- 生活スタイルに合わせて使用出来る
- 搬入・持ち運びのしやすさ
- 組み合わせが豊富
- 脚付きマットレスはソファー2台としても使える
- 二段ベッドは赤ちゃんから中高生まで使用出来る
です。
1.生活スタイルに合わせて使用出来る
クイーンベッドやキングベッドを選ぶ人の大半は結婚をしているご夫婦か、または子供もいらっしゃるご家庭です。
そのため、出産や子供の成長で生活スタイルが変わりますが、分割式ベッドならどのような生活スタイルに対しても柔軟に対応する事が出来ます。
夫婦2人で使う時
例えば、シングルとセミダブルの組み合わせの分割式ベッドを購入したとして、夫婦二人の時には旦那さんがセミダブルベッドで、奥さんはシングルベッドでゆったりと寝る事が出来ます。
赤ちゃんと3人で添い寝する時
また、赤ちゃんが生まれても親子3人が「川」の字に寝るスペースも十分にあります。
もしもお父さんが仕事で忙しく寝る時間が遅い場合などは、お母さんが子供とセミダブルベッドで添い寝をして、お父さんはシングルベッドで寝る事も出来ます。
子供が成長して一人部屋で寝る時
更に子供が成長して一人部屋で寝るようになれば、お父さんがセミダブル、お母さんがシングル、そして子供用に新しいベッドを購入してあげる事も出来ます。
様々なライフプランにマッチングさせられる事が、分割式ベッド最大の魅力と言えます。
>>子供ベッド!小学生・中学生・高校生ベッドの選び方とおすすめ
2.搬入・持ち運びのしやすさ
クイーンサイズやキングサイズ、ワイドキングサイズなど大型ベッドを購入する時に絶対に確認しなければいけない事として、搬入経路があります。
エレベーターやドアの大きさなどを測り、大型ベッドを部屋の中に入れる事が出来るのかを確認するのですが、分割式ベッドでは搬入経路の確認は基本的に必要ありません。
転勤族でも安心
また、購入時のマンションの間取りでは問題なくても、転勤などで引っ越しを余儀なくされた時に搬入できるかは誰にも分かりませんよね?
予め分割式ベッドにしておくと、万が一引っ越しをしても継続利用が出来るので、経済的な負担も少なくて済みます。
>>転勤族ベッドの選び方|単身赴任・夫婦・家族におすすめのベッド8選!
3.組み合わせが豊富
分割式ベッドの組み合わせ方は、シングルだけでなく、セミシングルやセミダブル、ダブルなど種類も豊富です。
商品によっては最大280cmまでの大型ベッドを作ることも可能なので、自分好みの部屋、寝室を作っていきたいという人にもおすすめです。
サイズが大きくなればなるほど、費用負担は大きくなっていくことになりますが、それで理想の部屋作り、寝室作りが可能になるというのであれば決して悪い話ではありません。
4.脚付きマットレスはソファー2台としても使える
分割式脚付きマットレスは、夜は1台のベッドとして、昼間は2台のソファーとして使う事が出来ます。
移動も簡単で部屋の模様替えなども簡単にする事が出来ますよ。
>>脚付きマットレスのメリット・デメリット|睡眠・寝具指導士監修
5.二段ベッドは赤ちゃんから大人まで使用出来る
分割式二段ベッドでは、子どもが小さい時には1台のキングベッドとして、小学生になったら二段ベッドとして、更に成長したら2台のシングルベッドとして使う事が出来ます。
>>二段ベッドはいつからいつまで使える?1歳半から大人まで大丈夫です!
分割式ベッドのデメリット
分割式ベッドは便利ですが、
- 隙間対策が必要
- 脚付きマットレスはつなぎ目の寝心地が悪い
は大きなデメリットとなります。
1.隙間対策が必要
分割式ベッドは、寝具の中心部分につなぎ目ができてしまいます。
通常の分割式ベッドではベッドフレーム同士には隙間が出来ないようにしてありますが、マットレスが2枚になるために、どうしても真ん中に若干の隙間やつなぎ目が出来てしまいます。
もちろん、商品によってはほとんど隙間が無い場合もありますが、腰痛に悩まされている人や寝心地を重視する人は注意が必要です。
こうした分割式ならではのデメリットを解消するためには、
- 隙間パッド・マットレスバンドを使う
- ベッドパッドを広くて厚めにする
が挙げられます。
隙間パッド・マットレスバンドを使う
隙間を埋めるための方法としては、隙間パッドとマットレスバンドを使う方法があります。
隙間パッドマットレス間の隙間を埋めて、更に外周をぐるっとバンドで結びつけることで、マットレスが離れていくのを防ぐことが出来ますよ。
ベッドパッドを広くて厚めにする
サイズ | 価格 |
セミシングル~ワイドキング | 8,363円~ |
更に、分厚く広めのベッドパッドをベッド全体に敷き詰める事で、マットレスの隙間が気にならなくなります。
またベッドパッドは汗も吸い取ってくれるので、マットレスをいつでも清潔な状態に出来ますよ。
2.脚付きマットレスはつなぎ目の寝心地が悪い
分割式脚付きマットレスでは、横になった時丁度腰骨付近にマットレスの境目が来ます。
マットレスの境目が来ることで縁が腰に当たったり、腰部分の耐圧分散性が低くなると言ったデメリットが出てきます。
体重が軽い子供や女性であれば、ベッドパッドを敷く事でほとんど気にならなくなりますが、体重が重たい男性や腰痛の方は寝心地が悪く感じるので避けた方が良いでしょう。
分割式ベッドの寝心地は?
分割式ベッドを購入したいけれども気になるのが寝心地ですよね?
寝心地を決める要因としては、
- 境目の寝心地
- 耐圧分散性
- 振動・横揺れ
の3つが一体ものと分割式では変わってくるので、ご説明します。
1.境目の寝心地
マットレスの境目の寝心地は当然一体物の方が勝っています。
ベッドの何処に移動してもマットレスの縁が体に当たる感触がないのは、横になっていても気持ち良いものです。
2.耐圧分散性
人は寝ている姿勢の時に、体重の44%が腰にかかっています。
そのため腰の負担を軽減するには、耐圧を分散してくれるマットレスでないといけません。
しかし隙間をなくすために、分厚い敷きパッドを敷いたり隙間パッドを使うと、それだけマットレスが持っているクッション性や耐圧分散性が減少してしまいます。
また、マットレスの形状は端に縫い目や縁があるので、例えベッドパッドを敷いたとしても真ん中で寝る人にとっては必ずしも快適な寝心地と言えるものではありません。
振動・横揺れ
一方、2人や3人が同じベッドで寝た場合、分割式ベッドの方がパートナーの振動が少ないメリットがあります。
マットレスが分かれている事で、パートナーが寝返りをうった際にほとんどマットレスが動かないので、睡眠の邪魔をさせる事がありません。
分割式ベッドの選び方
具体的に、分割式ベッドを購入する際にはどのようなポイントを押さえておくと良いでしょうか?
先に挙げたように分割式ベッドは組み合わせによってたくさんのサイズ(幅)から選択する事が出来ます。
そのため、選び方の手順としては、
- サイズと組み合わせを決める
- ベッドの種類を選ぶ
- ベッドが連結されているか・隙間が出来ないか確認する
- マットレスを選ぶ
です。
1.サイズと組み合わせを決める
分割式ベッドのサイズの目安としては、
- 夫婦2人は「セミシングル×2台」
- 家族3人は「シングル×セミダブル」
- 家族4人は「ダブル×2台」
となります。
「セミシングル×2台」(クイーンサイズ)
セミシングル2台がおすすめになるのは、女の子がいるご家庭です。
赤ちゃんの間はベビーベッドで寝かせて、ご夫婦がクイーンサイズのベッドで寝ます。
赤ちゃんと添い寝が必要になったら、お母さんと赤ちゃんが2人で寝るようにして、成長したらそれぞれを分割して使うようにしましょう。
女の子であればセミシングルのサイズでも十分寝る事が出来るので、長く愛用する事が出来ますよ。
「シングル×セミダブル」(ワイドキング220)
シングル×セミダブルは、3人揃って仲良く川の字になって寝たいご家庭におすすめです。
赤ちゃんの頃はもとより、子供が小学校に入ってからもしばらくは3人で寝るのに十分な大きさがあります。
子供が「一人で寝たい」と言い出したら、お父さんがセミダブルを、お母さんがシングルで寝るようにするのが良いですよ。
「ダブル×2台」(ワイドキング280)
ダブルベッド2台は、お子さんが2人いるご家庭におすすめです。
家族4人が揃って寝るのも良いですし、2つに分割して、お父さんと下の子供、お母さんと上の子供で寝るとサイズ的に丁度良くなります。
ダブルベッド2台に4人が寝る場合には、マットレスの隙間が気にならないのもメリットになりますよ。
2.ベッドの種類を決める
次にベッドの種類を
- フロアベッド
- 収納ベッド
- すのこベッド
の3種類から選んでいきます。
フロアベッド
分割式ベッドで一番種類が豊富に揃っているのが、「フロアベッド」です。
メリットは赤ちゃんや小さなお子様がベッドから転落した時でも、大きな事故を防げる事です。
大型ベッドの場合高さがあると、部屋に圧迫感が出てしまいますが、フロアベッドであれば開放的な雰囲気にする事が出来ます。
収納ベッド
ベッド自体が大きくなっているので、部屋の収納が足りないようであれば収納ベッドが良いでしょう。
チェストベッドであれば、引き出し部分だけでなくベッド下にも収納スペースがあるので、布団や季節外れの洋服、スーツケースなどの大型荷物などを収納するのに便利です。
すのこベッド
ベッドでもマットレスではなく布団を敷いて寝たい方は、すのこベッドを選ぶ必要があります。
全てのすのこベッドが敷き布団を使えるというわけではありませんが、床板に強度を持たせているタイプでは一部使用可能な商品があります。
3.ベッドが連結されているか・隙間が出来ないか確認する
分割式ベッドを選ぶ時には、2台のベッドがしっかり固定されているかどうかも確認が必要です。
連結ベッドと言っても、2台のベッドを単に横並べにしているケースもありますが、固定されていないと使っているうちにベッドが離れてしまい危険です。
またマットレスがフレーム枠で囲まれているベッドの場合、間のフレームが邪魔になる事もあるので、購入前に取り外しが出来るか確認しましょう。
連結式ベッドによって、マットレス間の隙間の寸法が異なります。
そのため、出来るだけ密着している連結式ベッドを選びましょう。
4.マットレスの種類を決める
最後にマットレスの種類を選ぶのですが、大切な事はそこで寝る人全員にとって快適なマットレスを選ぶことです。
マットレスの種類を変える事も出来ますが、マットレスによっては高さが変わる事もあるので注意してください。
マットレスの主な種類としては、
- ボンネルコイルマットレス
- ポケットコイルマットレス
- マルチラススーパースプリングマットレス
の3種類があるのでご説明します。
ボンネルコイルマットレス
ボンネルコイルマットレスは、コイルが連結していて面で体を支える構造になっています。
値段が安く通気性・耐久性に優れている一方、耐圧分散性が低く横揺れがしやすいデメリットがあります。
ボンネルコイルマットレスは、単体で使用する分には問題ありませんが、複数の人が寝ると振動が伝わりやすいので寝心地が悪くなります。
そのため分割式ベッドでは避けた方が良いでしょう。
ポケットコイルマットレス
ポケットコイルマットレスは、コイル一つ一つが袋に入って独立していて、点で体を支える構造になっています。
荷重が加わった個所だけ沈み込むようになっているので、振動が少なく横揺れしにくいマットレスです。
耐圧分散性に優れているので、腰痛や肩こりの症状がある方でも大丈夫です。
寝心地や「ソフト」もしくは「普通」となっているので、子供達だけで寝るのであれば「ソフト」を、大人も一緒に寝るのであれば「普通」の硬さを選ぶようにしましょう。
マルチラススーパースプリングマットレス
マルチラススーパースプリングマットレスは、フランスベッド社製の高機能マットレスです。
連続した高密度スプリングによって、優れた耐圧分散性・通気性・耐久性を実現していて、横揺れも少ないので複数人で寝るマットレスとしては特におすすめです。
寝心地は「硬め」になっていますが、表面のソフト層に分厚いウレタン素材を使用していて、優しく柔らかな感触で、体重が軽い方から重たい方まで使用する事が出来ます。
また抗菌・防臭・防ダニ加工が施されている衛生マットレスなので、喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状がある方でも安心です。
分割式ベッドおすすめ7選!
分割式ベッドの中でも人気の商品を7つピックアップしましたので、ご紹介したいと思います。
販路限定/棚・コンセント付き連結ベッド/ラトゥース2 Lautus2
販路限定/棚・コンセント付き連結ベッド/ラトゥース2 Lautus2
ベッドの種類 | サイズ | 価格 |
フロアベッド | クイーン~ワイドK280 | 38,846円~ |
分割式ベッドは連結時にベッド間の隙間が大きい商品がありますが、ラトゥース2 Lautus2は極力隙間をなくしてあります。
色合いがきれいで、特に落ち着いた雰囲気のウォールナットブラウンと、おしゃれなオークホワイトが人気です。
金具で連結するので、しっかり固定できるのも魅力です。
宮付き 連結式 すのこベッド『ファミリーベ』
棚・コンセント付き安全連結ベッド Familiebe ファミリーベ
ベッドの種類 | サイズ | 価格 |
フロアベッド | シングル~ワイドK280 | 55,820円~ |
『ファミリーベ』は、ご家族で寝るのにおすすめのフロアベッドです。
特徴はフレームと床板の高さが同じになっている事で、その事によって隙間に足が挟まる心配もなく、ある程度の高さになるので舞い上がったほこりを吸いにくくなっています。
フレームは国産品質なので丁寧に作られていて、角を丸くするなど子供が怪我をしにくい仕様となっています。
大容量収納ファミリーチェストベッドTRACTトラクト
ベッドの種類 | サイズ | 価格 |
チェストベッド | ワイドK200~ワイドK280 | 226,205円~ |
ベッド下のスペースを最大限有効活用出来るのが、TRACTトラクトのチェストベッドです。
2台のベッドは金具で固定していて離れる事がなく、引き出しをベッドの横だけでなく足元にも付けられます。
ボックス構造なので頑丈ですし、引き出しはスライドレール付きなので開閉がスムーズです。
ヘッドボードには棚と2口コンセントがあり、スマホやタブレットの充電、加湿器やライトなど好みの電化製品を使う事が出来ます。
棚・コンセント・収納付き大型モダンデザインベッドCedricセドリック
棚・コンセント・収納付き大型モダンデザインベッドCedricセドリック
ベッドの種類 | サイズ | 価格 |
引き出し式収納ベッド | ワイドK200~ワイドK300 | 106,485円~ |
Cedricセドリックは、大型モダンサイズの引き出し式収納ベッドです。
2台のベッドは金具で連結しているので、ベッドが離れる事がありませんし、マットレス間の隙間をなくすための「ジョイントマットレス」も付属してあります。
ヘッドボードには前板付きの棚とコンセントがあるので、スマホを立てかけながら充電する事も出来ます。
ベッド下には2杯の引き出しが付いていてい、リネン類やシーツを収納するのに適しています。
将来分割して使える・大型モダンフロアベッド LAUTUS ラトゥース
ベッドの種類 | サイズ | 価格 |
フロアベッド | セミシングル~ワイドK280 | 24,400円~ |
LAUTUS ラトゥースはフロアタイプの大型連結ベッドです。
『ファミリーベ』 と似ていますが、マットレスをフレーム枠に入れるので高さが低く、連結した時に隙間が出来にくいのが特徴。
赤ちゃんは少しの高さでも落下すると怪我をする危険性がありますが、LAUTUS ラトゥースはそのリスクを最小限に抑えられます。
マットレス同士の隙間にも赤ちゃんが挟まれる事故が発生していますが、LAUTUS ラトゥースはその隙間がほとんどないので赤ちゃんがいるご家庭で是非ご使用してください。
照明付き 宮付き 国産フロアベッド『hohoemi』
ベッドの種類 | サイズ | 価格 |
フロアベッド | シングル~ワイドK280 | 21,592円~ |
『hohoemi』は、赤ちゃんと添い寝をするのに最適な分割フロアベッドです。
ベッドの高さが20cmと低いので、ベッドからの転落事故の心配がありません。
連結時に外したサイドプレートを外側にはめ込むので、マットレス同士が離れにくい構造になっています。
F4スターの低ホルムアルデヒド製品なので、アレルギーがある赤ちゃんでも安心してご使用する事が出来ます。
ロング丈連結ベッド【JointLong】ジョイント・ロング
ベッドの種類 | サイズ | 価格 |
フロアベッド | セミシングル~ワイドK280 | 65,016円~ |
【JointLong】ジョイント・ロングは、通常のベッドの長さが195cmに対して206cmとロングサイズになっている分割可能なベッドです。
分割タイプになっているのは、クイーン・キング・ワイドキングとベッド幅も自由にチョイス出来るので、事実上一番大きいベッドにする事が出来ます。
子供がたくさんいるご家庭や、お父さんの身長が高いご家庭におすすめのベッドとなっています。
分割式ベッドまとめ
子供が成長して一人部屋で寝る時を考えると、購入する段階から分割可能な連結ベッドを選ぶのは良い選択です。
デメリットとしてはマットレス間の隙間がありますが、分厚いベッドパッドを敷いたり、隙間パッド・マットレスバンドを利用して解消しましょう。
分割式ベッドはクイーン・キング・ワイドキングなど大型ベッドになるので、フロアベッドが多いですが収納式やすのこベッドもあります。
家族構成や子供の年齢、収納スペースの有無などを考慮して選ぶようにしましょう。