- ベッドに入ると子供が咳き込む・・
- 小児喘息はどんなベッドを選べば良い?
- 喘息には布団よりベッドの方が良い?
喘息になる原因は遺伝やアレルギー、気管支への刺激、薬がありますが、重症になると命に関わるケースもあります。
また小児喘息は、吸入性アレルゲン(ダニ、ペット、カビ等)を主とするアレルゲンに対するアトピー(IgE抗体)反応によるため、ベッド周りの衛生対策が重要です。
(厚生労働省ホームページ参照)
私はベッドショップオーナーで、睡眠・寝具指導士、睡眠・寝具インストラクター、寝具ソムリエの資格を持っていますが、ベッドやマットレスを変える事で就寝時や寝起きの咳き込みを軽減する事は可能です。
実際私の娘はアレルギー持ちでベッドに横たわるとよく咳き込んでいましたが、ベッドとマットレスを変えると症状が治まりました。
そこでこの記事では、寝具指導士の立場から喘息の仕組みやベッドの選び方、ベッドフレーム・マットレスのおすすめ商品をご紹介します。
喘息の仕組みとアレルゲン
喘息に関連する生活環境因子としては,アレルゲン,大気汚染,喫煙,食物,気象,呼吸器感染症などが重要であり,喘息の発症や増悪に深く関与している.
また喘息の方の気道は、常に気管支に炎症をおこして狭くなっています。
炎症がおこっている気道はとても敏感で、正常な気道なら問題ないアレルゲンや、ストレスなどわずかな刺激でも狭くなり痰などの分泌物が増えます。
そのため呼吸が苦しくゼーゼー、ヒューヒューと言う喘鳴が聞こえて、激しく咳き込みます。
重症化すると呼吸困難に陥ってしまい、「喘息死」と言う発作で死に至る事もあります。
喘息の治療は、発作をおこさないための気道炎症の治療が中心ですが、それ以外にも喘息を誘発する刺激物質を排除する事が大切です。
喘息を誘発する要因
喘息は気管支が炎症して収縮しているので、些細な刺激が加わるだけで発作を起こします。
発作を誘発するものとしては、
- アレルゲン
- 非アレルゲン
の2種類ありますが、気を付けたいのはアレルゲンとなる物質の対策です。
アレルゲン

ヤケヒョウダニとコヒョウダニ
アレルゲンとは喘息の原因となる物質で、アレルゲンがあると喘息の症状が出やすくなったり悪化します。
そのためアレルゲン対策を行うことで、喘息の発作の回数を減らしたり症状を緩和する事が可能です。
喘息のアレルゲンには、
- ハウスダスト
- ダニ
- カビ
- 花粉
- ペットの毛
- フケ
などがあります。
中でも一番アレルゲンとなりやすいのが、ヤケヒョウダニやコナヒョウダニと言った「チリダニ」です。
それも生きているダニではなく、ダニの糞や死骸。
マットレスや布団、枕などの寝具にはダニを始めとして、どのアレルゲンも付着しやすいので、ベッドではこれらのアレルゲン対策をする事が大切です。
喘息ベッドの選び方
喘息は就寝時に発作を良く起こしますが、これは横になっている時の方が気管が狭くなっている事と、高さが低くなる事で床付近のアレルゲンを吸い込みやいからです。
また気温の変動が大きい朝方や季節の変わり目も、発作が起こりやすいので注意が必要。
では具体的にどのようなベッドを選べば良いかと言うと、
- 高さがあるベッド
- 床板がすのこ
- 掃除がしやすい
- 低ホルムアルデヒド
- 抗菌・防ダニ仕様のマットレス
があります。
1.高さがあるベッド
喘息の原因ともなるアレルゲンは、ベッドの高さを変えるだけでも吸引量が違ってきます。
アレルゲンは高さ30㎝以内に多く浮遊しているので、布団やフロアベッドよりも高さがあるベッドがおすすめです。
2.床板がすのこ
床板がすのこ仕様のベッドは、すのこの隙間から新鮮な空気を取り込むためアレルゲンとなるカビやダニの増殖を抑える効果があります。
3.掃除がしやすい
ほこりが溜まりやすいベッド下の掃除がしやすいベッドを選ぶことも大切です。
収納ベッドはベッド下に収納があるため通気性が悪いだけでなく、掃除も大変です。
また脚ではなくフレームで囲まれているベッドも、掃除をするのに床板を外さなければいけないので避けた方が良いでしょう。
また、ルンバなどのお掃除ロボットを使うのであれば、床板とフローリングとの隙間が11cm以上は必要だと思ってくださいね。
>>ルンバでベッド下は掃除できる?ルンバの高さ約9cm+1cmの隙間が目安!
⑤低ホルムアルデヒドのベッドを選ぶ
シックハウス症候群として知られているホルムアルデヒドは、有機化合物の一種で毒性が強い事がわかっています。
ベッドでも接着剤を使用しているのである程度は仕方ないですが、喘息の原因となるので出来る限り低ホルムアルデヒドのベッドを選びましょう。
⑥抗菌・防ダニ仕様のマットレスを使う
マットレスはダニとカビに注意しなければならないため、抗菌・防ダニ加工がされているかチェックしましょう。
特に子供は体温が高く汗をかきやすいので、マットレスも毎日のように湿気を吸い込みます。
また布団であれば、定期的に家庭の洗濯機で丸洗い出来るタイプがおすすめです。
喘息におすすめのベッド4選!
ここでは睡眠・寝具指導士目線で、喘息におすすめのすのこベッドをご紹介します。
コンパクト・脚付き無垢すのこベッド
サイズ | ベッドフレーム | 価格 |
ショート丈セミシングル、ショート丈シングル | ライトグレー シナモングレージュ ニュアンスホワイト |
12,239円~ |
こちらは、無垢材を使用しているショート丈のすのこベッドです。
収納や宮棚など一切ないため、四方八方から空気を取り込めるので、湿気やカビに強く衛生的です。
床板に使われている天然木「ファルカタ」は、土に還りやすい性質を持っているのでECOとしても注目されています。
長さが短いので大人の男性には不向きですが、子供や平均的な身長の女性に最適です。
総桐すのこベッド Kirimuku キリムク
サイズ | フレーム | 価格 |
セミシングル~ワイドK280 | 桐、ボーゲンの検査済み | 33,781円~ |
通気性抜群なのが、Kirimuku キリムクの総桐すのこベッドです。
材木の中で最も吸放湿性に優れているのが「桐」で、Kirimuku キリムクは桐の無垢材を使用しているので、湿気やカビに悩まされる事がありません。
棚・コンセント付きデザインすのこベッドCamilleカミーユ
棚・コンセント付きデザインすのこベッドCamilleカミーユ
サイズ | フレーム | 価格 |
シングル~ダブル | 化粧繊維板、合板、天然木 | 36,786円~ |
Camilleカミーユは、デザイン性に優れたすのこベッドです。
数あるすのこベッドの中でも人気が特に高く、脚を円錐状にするなど機能性だけではなくデザイン性も重視。
床板は桐の天然木を使っているので、湿気やカビ、ダニに強くなっています。
総桐ヘッドレスすのこベッド【fiume】フィウーメ
サイズ | フレーム | 価格 |
セミシングル~ダブル | 桐 | 36,170円~ |
【fiume】フィウーメは、桐で作られている無塗装のすのこベッドです。
ヘッドボードや収納が一切ないので通気性は抜群で、湿気やカビに非常に強いベッドとなっています。
また桐には防虫効果もあるので、ダニも寄せ付けにくいメリットがあります。
喘息マットレスおすすめ3選!
ベッドはすのこ仕様で、高さがあるタイプがおすすめですが、それよりも大切な事がマットレス選びです。
マットレスはベッドフレームと違い、直接肌に触れますし、ダニの住処となりやすいので清潔に保つ事が必要です。
そのため、抗菌・防臭加工が施されていて、通気性に優れているマットレスを選びましょう。
CospaSleep スプリングマットレスシリーズ
サイズ | マットレスの種類 | 価格 |
シングル~キング | ベストセラーモデル、匠モデル | 10,200円~ |
マットレスは、
- ベストセラーモデルマットレス:硬さは普通で通気性に優れている。耐圧分散は出来ない。
- 匠モデルマットレス:中央部分が硬めで硬めで通気性に優れていて、抗菌・防臭機能が備わっている。耐圧分散性に優れている。
の2種類がありますが、喘息対策としておすすめなのは、匠モデルマットレスとなっています。
日本人技術者設計 超快眠マットレス ホテルプレミアム EVA エヴァ
日本人技術者設計 超快眠マットレス ホテルプレミアム EVA エヴァ
サイズ | マットレスの特徴 | 価格 |
セミシングル~キング | 抗菌・防臭・防ダニ加工 | 23,021円~ |
ホテルプレミアム EVA エヴァは、寝心地の良さと衛生面を追求した快眠マットレスです。
4種類あるマットレスは、全て抗菌・防臭・防ダニ加工が施されています。
子供用マットレス【EVA】エヴァジュニア二段ベッドでも使える薄型マットレス
子供用マットレス【EVA】エヴァジュニア二段ベッドでも使える薄型マットレス
サイズ | マットレスの特徴 | 価格 |
ショート丈セミシングル~レギュラー丈シングル | 子供用マットレス、薄型、ISO9001工場で製造 | 10,434円~ |
【EVA】エヴァジュニアは、子供の睡眠に特化したマットレスです。
ボンネルコイル、ポケットコイル、国産ポケットコイルの3種類ありますが、喘息の子供は抗菌・防臭加工が施されている国産ポケットコイルがおすすめです。
寝具周りのアレルゲンを排除する4つの方法
子供が喘息だと、毎日部屋を掃除していても頻繁に咳き込む事がありますよね?
これは、喘息患者の気管支は過敏になっているため、僅かなアレルゲンでも反応してしまうからです。
そのためベッドやマットレス以外にも、
- 掛布団・毛布を防ダニ加工にする
- シーツ・カバー類を防ダニ加工にする
- 定期的に布団乾燥機でダニ対策をする
- 部屋の掃除・空気清浄・加湿・温度調整を行う
と言った対策を行い、喘息の症状を緩和してあげましょう。
毎日掃除や洗濯をしなければいけないので大変ですが、
乳幼児期に喘息と診断されても適切な治療を受ければ、60%は6歳までに治るといわれています。(アレルギー対応マニュアルより引用)
症状を悪化させないためにも、適切なアレルゲン対策を行ってください。
1.掛布団・毛布を防ダニ加工・丸洗い可にする
最近では掛布団や毛布にも、防ダニ加工が施されている商品があります。
また衛生的に保つためにも、洗濯機で丸洗いできるものを選ぶのがおすすめです。
洗濯の頻度は、喘息の重症度にもよりますが、通常は1か月に2回程度で大丈夫です。
2.シーツ・カバー類を防ダニ加工にする
3.定期的に布団乾燥機で湿気・ダニ対策をする
寝具を全て防ダニ加工にしても、ダニをゼロにする事は出来ません。
そのため、寝具は定期的に布団乾燥機で乾燥するようにしてください。
布団乾燥機の熱風はダニを死滅出来ますし、寝具を温める事で冬の寒暖差によってせき込むのを防ぐ効果も期待できます。
4.部屋の掃除・空気清浄・加湿・温度調整を行う
喘息患者の気管支は炎症しているため、少しの刺激でも発作を起こしやすくなっています。
喘息ベッドまとめ
ベッドで喘息を誘発するの主な原因は、ヤケヒョウダニやコナヒョウダニと言った「チリダニ」です。
喘息の方のベッドは、ダニやカビなどのアレルゲンを排除出来る商品がおすすめです。
選び方は
- 高さがあるベッド
- 床板がすのこ
- 掃除がしやすい
- 低ホルムアルデヒド
- 抗菌・防ダニ仕様のマットレス
がポイントです。