- 子供がアレルギーやアトピー性皮膚炎で可哀そう・・
- すのこベッドなら全部通気性が良い?
- 湿気による悪影響は何?
北向きの間取りや湿気がちな環境にいる方は、ベッドを選ぶ時に「通気性」を重視しましょう。
通気性の悪いベッドで寝るとカビやダニが大量に発生してしまい、アレルギーやアトピー性皮膚炎などアレルギー疾患の原因になりかねません。
私はベッドショップオーナーで、睡眠・寝具指導士、寝具ソムリエの資格を持っていますが、ベッド選びで大切にしている事の一つに「通気性の良いベッドを選ぶ」があります。
特に赤ちゃんや子供がいるご家庭は、湿気によるカビやダニ対策をしっかり行う事で子供たちの健康被害を減らす事も可能です。
そこでこの記事では、湿気による健康被害や、通気性の良いベッドの選び方、おすすめ商品をご紹介します。
ベッドの湿気による健康被害
寝具内の湿気は主に、
- 寝汗
- 空気中の水分
が原因です。
人は寝ている間にコップ1杯分の汗をかき、それは湿気となって床板とマットレス裏面の間に蓄積されます。
また、湿度の高い梅雨時や、結露が出やすい冬場になると空気中の水分が飽和状態になり湿気として寝具内に溜まります。
しかし、これらの湿気はベッドの通気性を良くする事である程度解消できます。
また寝床内環境は湿度50%が最も快適ですが、50%以上の過度な湿気は睡眠環境を悪化させるだけでなくベッド内にカビやダニが発生する大きな要因となります。
カビやダニが引き起こす主な健康被害たくさんありますが、特に
- 喘息
- アトピー性皮膚炎
とは密接な関係があるのでご説明します。
小児気管支喘息
ダニが繁殖しやすい環境は、温度20~30度、湿度60~80パーセントですが、ベッドではマットレスや布団の内部がこれに該当します。
また、
小児気管支喘息 似後 喘息児)の皮膚テストやIgERASTによる抗原検索ではダニが80−90%に陽性であり,アレルゲンとしてダニは最も重要といえる。
(小児気管支喘息児の家庭内環境とダニの分布より引用)
とあるように、小児気管支喘息ではダニ対策(主にチリダニの糞や死骸対策)が不可欠なため、寝具内の通気性を良くすると共に、小まめな掃除が必要です。
>>喘息ベッド5選&おすすめマットレス【睡眠・寝具指導士が選び方を解説】
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎の原因は食生活や遺伝、皮膚の状態と言った「体質的な要因」に加えて、アレルゲンや皮膚への外部刺激など「環境的な要因」があります。
中でも、
34例中17例において十分にダニ対策が実施され, その場合ダニ数が30%以下に減少した率は82%, 臨床症状の改善率(著明改善+改善)は88%であった. 全治に近い症例が7例存在した. ダニ対策が不十分な12例又は, ほとんど実施されなかった5例合計17例では, 臨床症状の改善率は35%であった. 以上から, ADが難治の時, とくにダニアレルギーが明瞭な場合は, ダニ相の検査と十分なダニ対策が有効な原因療法と考えられた
とあるように、喘息同様ダニの繁殖を抑える事がアトピー性皮膚炎には大切なことが分かっています。
通気性の良いベッドの選び方
ベッドを購入する時は通気性が良い商品を選ぶ事で、カビやダニの繁殖を最小限に抑える事が出来ます。
また快適な寝床内環境は温度33度、湿度55%となっていますが、通気性が良いと寝具内の余分な湿気を追い出せるのでサラサラとした寝心地になります。
チェックポイントとしては、
- 床板がすのこ
- 無垢材がおすすめ
- 脚がある
- スプリングマットレスを使う
の4点です。
1.床板がすのこ
欧米からやってきたベッドの床板は、「張り板」と呼ばれている一枚板を使用していました。
しかし、高温多湿の日本ではカビが発生しやすいため、通気性を確保するために「すのこベッド」が開発されました。
すのこベッドは板と板の間から空気が通り水分が抜けやすいので、湿気がこもりにくくカビやダニが繁殖しにくくなります。
2.無垢材がおすすめ
「すのこベッドは通気性が良い」と言われていますが、使われている素材によって大きく異なります。
特におすすめなのが無垢材を使用しているすのこベッドです。
塗装が施された木材や板を貼り合わせた合は吸湿性が劣りますが、無垢材は木が呼吸をするので余分な湿気を吸水してくれます。
すのこの材質は桐が最適
中でも一番湿気に強い材質として「桐」があります。
桐には湿度を一定に保とうとする性質が高く、湿度の高い日本では古くから衣類などの収納に使われてきました。
湿度が高い時には余分な湿気を吸い取り、湿度が低い時には吸い取った湿気を吐き出す役割をしてくれます。
また、湿気はカビやダニの原因になりますが、桐にはタンニン、パウロニン、セサミンという成分が含まれていて抗菌効果のみならず、防腐・防虫効果を発揮します。
3.脚があるベッド
脚がある事も、通気性を良くするためには必要不可欠です。
脚がある事でベッド下に空間が広がっていて、マットレスの下からも新鮮な空気を取り込めます。
逆に通気性を良くしたいのであれば、
- フロアベッド
- 収納付きベッド
の2つは避けた方が良いでしょう。
フロアベッドの通気性
フロアベッドは脚がなくフレーム枠で囲まれていますし、空気中の湿気は下に溜まるので床に近いフロアベッドは最も通気性が悪くなっています。
注)ローベッドの通気性が気になる方もいらっしゃいますが、ローベッドは10~20cm程度の脚が付いているので大丈夫です。
収納付きベッドの通気性
通気性を良くしたいなら、収納ベッドは止めましょう。
と言うのも、収納付きベッドはベッド下に取り付けられている「収納スペース」が空気の通り道を塞ぐからです。
また、収納ケースをベッド下に置く場合にも当てはまります。
もしもフロアベッドや収納ベッドを選ぶのであれば、マットレスの下に除湿シートを敷いて湿気対策を行いましょう。
>>効果的にベッド周りの除湿をしてカビ対策。除湿シート・ベッドパッドがおすすめ!
4.スプリングマットレスを使う
マットレスにはポケットコイルやボンネルコイルのような「スプリングマットレス」と、ウレタンや樹脂で作られたマットレスがあります。
通気性が良いのはスプリングマットレスで、中にコイルが入っているため空洞が多く、たくさんの空気が通り抜けます。
ウレタンマットレスは蒸れやすい
ウレタンマットレスは反発力に応じて「低反発ウレタンマットレス」・「高反発ウレタンマットレス」から選ぶ事が出来て、価格も安いので人気が高くなっています。
しかし残念ながら、通気性は良くありません。
最近では改良されて比較的通気性の良い高反発ウレタンマットレスも出ていますが、それでもスプリングマットレスと比べると蒸れやすく、夏場は湿気から寝心地も悪くなりがちです。
通気性抜群のフランスベッド社製マットレス
53,976円~
また、
- マルチラススーパースプリングマットレス
- ゼルトスプリングマットレス
と言ったフランスベッド社製マットレスは「高密度連続スプリング」で、通気性に優れています。
特にマルチラススーパースプリングマットレスは、衛生マットレスとして全日本ベッド工業会の認定を受けていて、抗菌・防臭・防ダニ加工が施されています。
通気性の良いおすすめすのこベッド
それでは、ベッドオーナーが推奨する本当に通気性に優れているすのこベッドを3つご紹介いたします。
総桐すのこベッド Kirimuku キリムク
サイズ | 材質 | 価格 |
セミシングル~ワイドK280 | 桐 | 33,781円~ |
こちらも、【fiume】フィウーメ同様に総桐すのこベッドです。
特徴としては、サイズ展開がセミシングル~ワイドキングまで対応している事。
ご家族そろって、快適なベッドで睡眠を取りたい方におすすめです。
【新】すのこ ベッド 木製 日本製 国産 宮付 ひのき 香凛 かりん
【新】すのこ ベッド 木製 日本製 国産 宮付 ひのき 香凛 かりん
サイズ | 材質 | 価格 |
シングル~ダブル | ヒノキ | 43,206円~ |
『香凛かりん』は、天然木のヒノキを使用しているすのこベッドです。
リラックス・殺菌・防虫、防ダニ効果があり、フレームの高さ調整が可能なので、高く設定する事で通気性を向上できます。
ヒノキの調湿機能によって、マットレスや布団の余分な湿気をコントロールしてくれます。
北欧デザインコンセント付きすのこベッドStogenストーゲン
北欧デザインコンセント付きすのこベッドStogenストーゲン
サイズ | 材質 | 価格 |
シングル | フレーム:パイン材、床板:桐 | 48,737円~ |
Stogenストーゲンは、インテリア性と通気性を兼ね備えたすのこベッドです。
フレームはパイン材で北欧風に仕上げてあり、肌触りが滑らかで見た目の暖かさもあります。
ヘッドボードは、吹き抜け仕様なので爽やかな印象となっています。
ベッドの通気性まとめ
ベッド内の通気性を良くする事で、小児喘息やアトピー性皮膚炎の要因となるダニの繁殖を抑制出来ます。
通気性の良いベッドの選び方には、
- 床板がすのこ
- 無垢材がおすすめ
- 脚がある
- スプリングマットレスを使う
があります。