- すのこベッドはカビが生えない?
- すのこベッドは布団が使えるの?
- すのこベッドはうるさいって本当?
床板に隙間があるすのこベッドは、効率的に空気が入り込む事で余分な湿気を追い出しカビやダニ対策になります。
また商品によっては、マットレスだけでなく敷布団を使う事も可能。
しかしすのこベッドだからと言ってカビが絶対生えないわけではないですし、敷布団では寝心地が硬く後悔する方もいらっしゃいます。
私はベッドショップオーナーで、睡眠・寝具指導士、睡眠・寝具インストラクター、寝具ソムリエの資格を保有していますが、すのこベッドはカビの生えにくさや寝心地、きしみ音を理解する事が大切だと考えています。
そこでこの記事では、すのこベッドのメリット・デメリットに加えて、素材ごとの特徴をご紹介します。
すのこベッドのメリット
すのこベッドを選ぶ時には、特徴を把握する事が大切です。
というのも、床板がすのこ状になっているベッドは全て「すのこベッド」と呼びます。
据え置き型や折りたたみ式、頑丈タイプなど様々な種類があるので、それぞれのメリット・デメリット知らないと、後悔する事になりかねません。
抑えておきたいすのこベッドのメリットとしては、
- カビ・ダニ対策になる
- 夏は涼しい
- マットレスも布団も使える
- 種類が豊富
があるので、順番にご説明いたします。
1.カビ・ダニ対策になる
すのこベッド一番のメリットは、湿気やカビに強く高湿度を好むダニや虫の対策としても有効な事です。
床板に隙間があるのでマットレスの底面が空気に触れて乾燥しやすく、ベッド下からも空気が入り込む事で、ベッド全体の通気性アップに繋がります。
カビ対策に効果的なすのこベッドの特徴
すのこベッドの中でも、
- 脚付き
- 収納機能がない
の2つは特にカビに強いと言えます。
マットレスを効果的に乾燥させるためには、周囲から新鮮な空気を取り込む必要があります。
そのためフロアタイプのようにベッド下に隙間がなくフレーム枠で囲まれているすのこベッドよりも、脚付きすのこベッドの方がカビに強くなります。
同様に、収納すのこベッドはベッド下に収納があるので通気性が限定的です。
2.夏は涼しい
空気の循環が良いすのこベッドは、夏場は快適に睡眠を取る事が出来ます。
新鮮な空気がマットレス下から入り込み、寝具はサラサラで心地よい肌触りです。
3.マットレスも布団も使える
普通のベッドは敷布団を使う事は出来ません。
というのも布団は、
- 耐圧分散性に乏しい
- 通気性が悪い
と言った特徴があるからです。
耐圧分散性に乏しい
マットレスは部分的に大きな荷重が加わっても分散してくれるので、床板がひび割れを起こす事は極めて稀です。
しかし布団はマットレスのような耐圧分散が出来ないので、荷重が一か所に集中してしまい床板の破損に繋がります。
通気性が悪い
またマットレスは中がコイルなので通気性が良いですが、敷布団は中綿が詰まっているのですのこベッドのように床板に隙間がないとすぐにカビが生えます。
そのため床板が頑丈に作られているすのこベッドなら、マットレスだけでなく敷布団を使う事が出来ます。
4.種類が豊富
すのこベッドは床板がすのこ状になっているベッドの総称なので、フロアベッドや収納付きベッド、二段ベッドなど種類が豊富です。
ほとんど全ての種類にすのこベッドがあるので、高温多湿の日本でも安心です。
すのこベッドのデメリット
一方、すのこベッドには、
- 冬は少し寒い
- きしみ音がしやすい
- 布団だと寝心地が硬い
- 破損しやすい?
- 重い?
と言ったデメリットがあります。
1.冬は少し寒い
冬場は通気性が良いすのこベッドは、少し寒く感じるかもしれません。
特に薄手のウレタンマットレスや敷布団は、寒さをより強く感じるでしょう。
ベッド下からの隙間風が寒いようでしたら、マットレスの下に「アルミシート」を敷くのがおすすめ。
空気を遮断するだけでなく保温効果も高いので、エアコンの節電にもなります。
但しアルミシートは空気を全く通さないので、冬が終わったら必ず取り除きましょう。
>>冬はすのこベッドが寒い?冷気をシャットアウトする寒さ対策7選!
2.きしみ音がしやすい
ほとんどのすのこベッドは大丈夫ですが、中には床板の「きしみ音」が気になるすのこベッドもあります。
床板に隙間があるので強度が低いすのこベッドは、ギシギシとうるさく感じる事があります。
きしまないすのこベッドの選び方
きしまないすのこベッドを選ぶためには、
- 布団が使える
- 耐荷重が高い
- きしみ防止パッドが貼り付けてある
と言ったポイントを抑えましょう。
また既にすのこベッドを使用している方は、すのこの裏面とフレームとの間にフェルトを貼り付ける事できしみ音を軽減事が出来ます。
3.布団だと寝心地が硬い
布団が使えるすのこベッドは便利ですが、畳に布団を敷くのと違うので注意が必要です。
畳はい草を織り込んでいるのである程度クッション性があります。
しかしすのこベッドはあくまで「板」の上に布団を敷くため、寝心地が硬く感じる方もいらっしゃいます。
特に腰痛持ちの方や、高齢者はマットレスの方がおすすめです。
4.破損しやすい?
すのこベッドは破損しやすいと言う人もいますが、そんな簡単に壊れる事はありません。
メーカーが耐久試験を行っているため、通常使用の範囲内であればひび割れや破損が起こる事は極めて稀です。
また通常一年間のメーカー保証が付いているので、万が一破損した時はメーカーに取り換えてもらいましょう。
但し、
- ベッドの上で飛び跳ねる
- マットレス専用すのこベッドで布団を使う
と言った事をすると破損しやすいので止めましょう。
5.すのこベッドは重い?
すのこベッドの中でも、頑丈タイプは重くなっています。
耐荷重500㎏や600㎏と言ったすのこベッドは太く硬い木材を使用していますし、多くの梁や桟で補強してあるので重量も値段も高くなっています。
きしみ音がしにくく長持ちするメリットはありますが、不必要に頑丈なすのこベッドよりは必要最低限の強度に抑えた方が、移動もしやすく経済的にもメリットが高いと言えます。
素材から見るすのこベッドの特徴
すのこベッドを選ぶ時には、是非使用されている「素材」にも注目してください。
合板すのこベッドも多いですが、中には、
- 桐
- ひのき
- 杉
- パイン材
と言った無垢材のすのこベッドがあり、それぞれ異なる特徴・メリットを持っています。
桐
桐は軽量で、吸放湿性に優れている素材です。
寝具に溜まった余分な湿気を吸い取るのに優れていますし、引っ越しやお部屋の模様替えをする時も、楽に運べるので便利です。
特に折りたたみすのこベッドの場合、頻繁に移動するので、桐は最適な素材と言えます。
ひのき
ひのきに含まれている香り成分には、
- リラックス効果
- 殺菌効果
- 防虫・防ダニ効果
があります。
ひのきすのこベッドを開梱すると部屋中に良い香りが漂い、気持ちを落ち着かせるとともに、カビやダニの繁殖を抑制してくれます。
杉
杉には喘息などのアレルギーの物質を吸着する効果があります。
ひのきと同様香り豊かな木材で強度も兼ね備えてあるため、すのこ部分に使用される事があります。
パイン材
見た目の暖かみが特徴なのが、パイン材のすのこベッドです。
色味が白っぽいものから、黄色がかったものまであり、色合いによって「ホワイトパイン」や「イエローパイン」として、親しまれています。
北欧ベッドやカントリーベッドなどで好まれている素材で、優しい木目の風合いと、滑らかな肌触り、明るい色合いが魅力です。
すのこベッドのメリット・デメリットまとめ
すのこベッドには
- カビ・ダニ対策になる
- 夏は涼しい
- マットレスも布団も使える
- 種類が豊富
と言ったメリットがある一方で、
- 冬は少し寒い
- きしみ音がしやすい
- 布団だと寝心地が硬い
- 破損しやすい?
- 重い?
と言ったデメリットもあります。
すのこベッドは素材によっても特徴が異なり、軽量タイプなら桐が、リラックス効果を得たいなら檜が、肌触りや色合いならパイン材がおすすめです。