- すのこベッドは冬になると寒い?
- 床から冷えるときは何を対策すればいい?
- 通気性を残しながら暖かく眠る方法は?
結論から言うと、すのこベッドの寒さは「すのこの隙間」だけが原因ではありません。寝室そのものが寒い、暖房の暖気が上にたまって足元が暖まりにくい、窓まわりから冷えやすい、寝具の保温力が足りない、といった要因が重なると寒さを感じやすくなります。
寒いときはこの順番で確認
- 室温:寝室が寒すぎないか確認する
- 窓:厚手で床まで届くカーテンなどで冷えを抑える
- 空気:暖気が上にたまるならサーキュレーター等で循環させる
- 寝具:敷きパッドやベッドパッドで保温力を補う
- 床:低いベッドなら床側の冷え対策も検討する
私はベッドショップオーナーで、睡眠環境・寝具指導士、睡眠・寝具インストラクター、寝具ソムリエの資格を持っています。この記事では、厚生労働省や資源エネルギー庁、空調メーカーの情報を踏まえ、すのこベッドが冬に寒く感じる理由と、優先して行いたい対策を解説します。
すのこベッドが寒い原因は「隙間」だけではない

すのこ床板には隙間があるため、板張りの床板より空気が通りやすい構造です。ただし、「すのこの隙間から冷気が入るから寒い」とだけ考えるのは不十分です。
冬の室内では、冷たい空気が床付近、暖かい空気が天井付近にたまり、上下に温度ムラができることがあります。そのため、床に近いローベッドや低めのすのこベッドでは、寝床付近が寒く感じることがあります。
ダイキンも、暖房時は冷気が床付近、暖気が天井付近にたまりやすく、サーキュレーターなどで空気を循環させることで温度ムラを抑えられると説明しています。
窓際のベッドは窓まわりも確認する
寝室全体が寒い場合は、ベッドだけでなく窓まわりも確認してください。資源エネルギー庁は冬の暖房時の工夫として、厚手で床まで届く長いカーテンの使用を案内しています。
特に窓の近くにベッドを置いている場合は、寝具を増やす前に窓まわりの対策を行うのも一つの方法です。
寝具の保温力も確認する
同じすのこベッドでも、マットレス、敷きパッド、ベッドパッド、掛け寝具によって暖かさは変わります。
「すのこだから寒い」と決めつけず、室温 → 窓・空気の温度ムラ → 寝具の順に原因を確認すると、必要な対策を選びやすくなります。
冬の寝室は18℃以上が一つの目安
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、十分な寝具で寝床内を暖かく維持できている場合、冬の低い寝室温による睡眠への影響は少ない可能性があるとしています。
一方、健康面ではWHOの住環境ガイドラインを引用し、冬の室温を18℃以上に維持することを推奨しています。また、就寝前に過ごす部屋の室温が低いほど、寝つくまでの時間が長くなることを示した研究も紹介されています。
目安:寝室が18℃を下回るようなら、まず部屋の寒さ対策を確認
18℃は「この温度なら必ず快眠できる」という意味ではありません。健康面からみた冬季室温の一つの目安として考え、体調や年齢、寝具、住宅環境に合わせて調整してください。
参考:厚生労働省|睡眠対策・健康づくりのための睡眠ガイド2023
すのこベッドが寒いときの対策5つ
1.まず寝室を暖める
室温そのものが低ければ、寝具だけで対処するより寝室の寒さを改善することが先です。特に寝る前から部屋が冷え切っている場合は、必要に応じて暖房を使用します。
暖房器具は製品の取扱説明書に従って安全に使用してください。
2.厚手で床まで届くカーテンを使う
窓まわりが寒い場合は、厚手のカーテンを使い、できるだけ床まで届く長さにします。資源エネルギー庁も暖房時の省エネ対策としてこの方法を案内しています。
3.サーキュレーターで暖気を循環させる

暖房をつけても低い位置のベッドが寒い場合は、サーキュレーターや扇風機で室内の空気を循環させます。
目的は身体に風を当てることではなく、天井付近にたまりやすい暖気と床付近の冷気をかき混ぜ、上下の温度ムラを小さくすることです。
置き方は部屋やエアコンの位置によって変わります。ダイキンでは、エアコンと向かい合わせに置いて天井方向へ風を送る方法などを案内しています。
4.敷きパッド・ベッドパッドで保温力を補う
部屋を暖めても寝床だけ冷たく感じる場合は、冬用の敷きパッドやベッドパッドで保温力を補います。
ただし、厚ければ厚いほどよいわけではありません。保温性に加えて、汗や湿気を処理しやすいこと、洗濯・乾燥などのお手入れがしやすいことも確認しましょう。
5.低いベッドなら床側の冷え対策も検討する
フローリングに近い低床タイプで床付近の冷えが強い場合は、ベッド周辺にラグやマットなどを敷く方法もあります。
ただし、マットレスとすのこの間を通気しにくい素材で全面的にふさぐ方法は慎重にしてください。すのこベッドの通気性を損ね、湿気が逃げにくくなる可能性があります。
アルミシートをマットレスの下に敷いてもいい?
アルミ蒸着シートなどには断熱用途の商品がありますが、すのこベッドでは使い方に注意が必要です。
マットレスとすのこの間へ通気しにくいシートを全面的に挟むと、湿気が下へ抜けにくくなる可能性があります。使用する場合は商品の用途・注意事項とマットレスメーカーの取扱説明書を確認し、定期的に寝具を上げて湿気や結露がないか確認してください。
寒さ対策なら、まず室温、窓、暖気の循環、寝具の順に見直すことをおすすめします。
すのこベッドの寒さ対策で避けたいこと
- 寝室が寒いのに寝具だけを増やし続ける
- すのこの通気性を全面的にふさぐ
- 暖房をつけても天井付近だけ暖かい状態を放置する
- 「すのこベッドだから必ず寒い」と決めつける
- 暖房器具や電気寝具を取扱説明書と異なる方法で使う
すのこベッドの寒さに関するよくある質問
すのこベッドは普通のベッドより寒いですか?
必ず寒いわけではありません。すのこ床板は通気性がありますが、寒さは寝室の室温、ベッドの高さ、窓との位置関係、マットレスや寝具の保温力にも左右されます。まず寝床付近の温度を確認してください。
冬の寝室は何℃くらいが目安ですか?
健康面からは18℃以上が一つの目安です。厚生労働省の睡眠ガイド2023では、WHOの住環境ガイドラインを引用して冬の室温18℃以上を紹介しています。ただし「快眠の最適温度」ではなく、寒さを避けるための目安として考えてください。
すのこの上にアルミシートを敷いても大丈夫ですか?
通気性をふさぐ使い方には注意が必要です。使用するなら製品とマットレスの取扱説明書を確認し、定期的に寝具を上げて湿気や結露がないか確認してください。まずは室温や窓、寝具の見直しを優先するのがおすすめです。
サーキュレーターは冬にも使えますか?
使えます。暖房時に室内の空気を循環させ、上下の温度ムラを抑える目的で使用します。資源エネルギー庁も、暖房時に扇風機を併用して暖まった空気を循環させる方法を案内しています。
低いすのこベッドは寒いですか?
床付近が冷えている部屋では、寒さを感じやすくなる可能性があります。ベッドを買い替える前に寝床付近の室温を測り、暖房・空気循環・窓・床側の対策を確認してください。
まとめ|すのこベッドが寒いときは室温から確認
すのこベッドが寒いからといって、すのこの隙間だけをふさぐ必要はありません。
- 寝室が18℃を下回るようなら、まず室温を見直す
- 窓際なら厚手で床まで届くカーテンを検討する
- 暖気が上にたまる場合はサーキュレーター等で循環させる
- 寝床だけ寒ければ敷きパッド・ベッドパッドを見直す
- 低床タイプなら床側の冷え対策も検討する
すのこベッドは通気性を確保しやすいことが長所です。寒さ対策のために通気性をすべて失わせるのではなく、寝室環境と寝具を順番に整えることが大切です。

