- ベッドのギシギシ音はどこを確認すればいい?
- マットレスの金属音は買い替えのサイン?
- 外の騒音や足音を寝室で減らすには?
ベッド周りの音が気になるときは、最初に「ベッド・マットレス自体の音」なのか、「窓や床などを通して入ってくる生活騒音」なのかを切り分けることが大切です。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、良質な睡眠の環境づくりとして「できるだけ静かな環境」で眠ることが示されています。
私はベッドショップオーナーで、睡眠環境・寝具指導士、睡眠・寝具インストラクター、寝具ソムリエの資格を持っています。ベッドのきしみは、音だけを消すのではなく、ネジの緩み・床板の割れ・フレームのがたつきなど、安全性に関わる異常がないかを先に確認するのが基本です。
- 寝返りをしたときだけ鳴る → フレーム・床板・マットレスを確認
- ベッドを揺らすと鳴る → 接合部・脚・床との接触を確認
- 何もしなくても外から聞こえる → 窓・ドア・壁などの防音を検討
- 足音や振動として響く → 床側の衝撃対策を検討
この記事では、音の発生場所を特定する方法から、ベッド・マットレスのきしみ対策、寝室の防音まで順番に解説します。
まず「どこから鳴っているか」を切り分ける

きしみ対策で最も大切なのは、いきなり防音グッズを買うことではありません。音源を特定してから、その場所に合った対策をする方が効率的です。
- マットレスを載せた状態で、寝返りを打って音を確認する
- マットレスを外し、フレームだけを手で軽く揺らして確認する
- 床板を一枚ずつ押して、接触部や割れを確認する
- 脚が浮いていないか、床との接触が安定しているか確認する
この順番で調べると、マットレス・床板・接合部・床との接触のどこに原因があるかを絞り込みやすくなります。
ベッドフレームのギシギシ音|原因と対策
1.ネジ・ボルトなど接合部の緩み
組立式ベッドでは、接合部にわずかな遊びができると、寝返りのたびに部材同士が動いて音が出ることがあります。
まず取扱説明書を確認し、指定された接合部に緩みがないか点検します。締め付け方法や点検時期は製品ごとに異なるため、「半年に1回」など一律の期間ではなく、メーカーの説明に従ってください。
設置直後から鳴る場合は、床が水平か、フレームがねじれた状態で組み上がっていないかも確認します。
2.脚と床・フレームと床板の接触音
ベッドを揺らしたときに床側から音がする場合は、脚と床の接触や、床板と受け桟の接触が原因のことがあります。
床を傷つけない範囲で、脚の下に家具用フェルトやクッション材を使用すると、摩擦音や細かな振動を軽減できる場合があります。ただし、柔らかすぎるものを厚く重ねてベッドを不安定にするのは避けてください。
3.床板・すのこの割れや変形
床板を押したときに特定の場所だけ音がする場合は、床板とフレームの接触を確認します。割れや大きな変形がなく、単なる接触音であれば、メーカー仕様に支障がない範囲で薄いフェルトなどを接触部に使う方法があります。
ひび割れや破損がある床板は交換が基本です。破損した床板をテープなどで固定して使い続けるのはおすすめしません。
4.パイプベッドは「金属だから必ずきしむ」わけではない
パイプベッドでは金属製の接合部が多いため、ボルトの緩みやフレームのがたつきが音として聞こえやすいことがあります。ただし、木製より必ず強度が低い、必ずきしむとは言えません。
最初にボルト・接合部・床との水平を確認します。潤滑剤については、塗装・樹脂部品・床板などに使用できない製品もあるため、ベッドメーカーと潤滑剤メーカーの使用条件を確認してから使ってください。
きしみにくい作りのベッドの例
ベッドの音は、接合部の緩みや床との接触など原因がさまざまで、ベッドを選ぶだけで防げるものではありません。そのうえで、商品ページにきしみや強度への工夫が書かれているベッドの例を紹介します。
新・KASANE 棚・コンセント・脚付きすのこベッド
商品ページに、きしみ防止フェルトなど、きしみ音がしにくい工夫が書かれている脚付きすのこベッドです。棚とコンセントが付いています。
KASANE FLAT(カサネ フラット)
頑丈なすのこ構造のロースタイルのベッドです。商品ページに、組み立てが簡単で、きしみへの配慮もうたわれています。
引き出し4杯 大容量収納すのこチェストベッド【KASANE】
引き出し4杯の収納ベッドです。耐荷重(ダブルまで200kg)と、JIS規格の耐荷重試験に合格したことが商品ページに書かれています。
引き出し4杯 大容量収納すのこチェストベッド【KASANE】
マットレスから金属音・きしみ音がするとき
フレームからマットレスを外した状態では音がせず、マットレス単体に荷重をかけると音がする場合は、マットレス側を疑います。
新品なら、まず購入店へ相談
新品のスプリングマットレスから明らかな金属音や異音が続く場合は、自分で内部を分解したり潤滑剤を入れたりせず、購入店やメーカーへ相談してください。
「ボンネルコイルだから鳴る」「ポケットコイルなら鳴らない」と一律には判断できません。構造だけでなく、個体差や部材、使用状態なども関係するためです。
長年使用しているなら、音以外の劣化も確認
使用年数だけで寿命を決めるのではなく、次の状態を確認します。
- 中央部や腰部分の大きなへこみ
- 寝姿勢が崩れるほどの沈み込み
- スプリングが当たる感覚
- 生地の破れや内部部材の露出
- 以前にはなかった大きな金属音
こうした症状が重なっている場合は、トッパーで音を隠すよりマットレス本体の買い替えを検討した方がよいでしょう。トッパーは寝心地調整には使えますが、内部スプリングの破損を修理するものではありません。
外からの騒音は「空気音」と「振動音」で対策を変える
環境省の騒音に係る環境基準では、一般の住居系地域(A・B類型)の基準値は昼間55dB以下、夜間45dB以下です。ただし、これは寝室内の「快眠保証値」ではなく、生活環境を保全するための屋外の環境基準です。
また厚生労働省の睡眠関連資料では、寝室が静かであることが良質な睡眠につながるとされ、睡眠環境のチェック項目では40dB(図書館内の物音程度)以上を「寝室が静かではない」目安として示しています。
対策は音の種類で分けます。
| 音の種類 | 例 | まず考える対策 |
|---|---|---|
| 空気を伝わる音 | 話し声・車の走行音・テレビなど | 窓・ドアのすき間、カーテン、内窓など |
| 建物を振動して伝わる音 | 足音・物を落とす音・強いドア衝撃など | 床のクッション材、発生源側の衝撃対策 |
寝室の防音対策|手軽なものから順番に

1.窓から入る音は「カーテンだけ」で解決しないこともある
外の話し声や道路音が気になる場合、厚手のカーテンは室内の反響を抑える手軽な方法の一つです。
ただし、窓の防音ではガラスだけでなくサッシのすき間も重要です。YKK APも、外部騒音は窓ガラスだけでなくサッシのすき間から入りやすいと説明しています。
騒音が強い住宅では、カーテンや簡易シートだけで大幅な改善を期待するより、内窓など住宅側の対策を検討する方が合理的です。内窓は条件によって遮音効果が変わるため、製品の性能値と施工条件を確認してください。
2.足音・床の衝撃にはクッション性のある床材
足音や物を落としたときの音は、空気だけでなく床や建物を振動して伝わります。カーテンでは対策しにくいため、発生源側で衝撃を小さくするのが基本です。
寝室内での軽い足音や家具の接触音なら、ラグ・カーペット・クッション性のあるマットなどが選択肢になります。
3.ドアの「バタン」という音は戸当たりを確認
ドアが枠に当たる衝撃音には、戸当たりテープなどで接触時の衝撃を和らげる方法があります。
ただし、ドア下部のすき間は24時間換気の経路として設けられている場合があります。防音のためにすき間を完全にふさぐ前に、住宅の換気方式を確認してください。
防音グッズを買う前の優先順位
- 音源を特定する
- ベッドなら破損・緩み・がたつきを点検する
- 外部騒音なら窓・ドア・床のどこから伝わるかを確認する
- 原因に合うフェルト・カーテン・マットなどを使う
- 改善しない大きな外部騒音は、内窓など住宅側の対策を検討する
この順番なら、原因と関係のない防音グッズを増やしにくくなります。
よくある質問
ベッドがギシギシ鳴ったら、最初に何を確認すればいい?
ネジはどのくらいの頻度で締め直す?
マットレスのきしみ音はトッパーで直る?
寝室は何dB以下なら静か?
防音カーテンと内窓ならどちらを先に選ぶ?
まとめ|ベッドの音は「原因を特定してから」対策する
ベッド周りの騒音は、すべてを「防音グッズ」で解決しようとせず、音源を切り分けることが重要です。
- 寝返りで鳴る → マットレス・床板・接合部
- フレームを揺らすと鳴る → ネジ・脚・がたつき
- 外から聞こえる → 窓・ドアなどの空気音対策
- 足音として響く → 床の衝撃対策
特に床板の割れやフレームの変形がある場合は、静音化より安全確認を優先してください。異常がなければ、原因に合ったフェルト・クッション材・カーテン・床材などを選ぶことで、寝室を静かにしやすくなります。




