- 18か月未満の子どもにベッドガードを使っている
- 大人用ベッドと壁の隙間をベッドガードで塞いでいる
- ベッドガードを付ければ転落・挟まりを防げると思っている
結論から言うと、生後18か月未満の乳幼児にベッドガードを使用してはいけません。ベッドガードは転落防止に使う製品ですが、月齢の低い乳幼児では、マットレスとの隙間に身体や顔が挟まり、窒息につながる危険があります。
また、18か月を過ぎれば「付ければ安全」という意味でもありません。対象年齢、対応するベッド・マットレス、固定方法、周囲の隙間を確認し、製品の取扱説明書どおりに使用することが大切です。
私はベッドショップオーナーで、睡眠環境・寝具指導士、睡眠・寝具インストラクター、寝具ソムリエの資格を保有しています。この記事では、ベッドガードで起こる事故の原因と、子どもの年齢に合わせた安全対策を分かりやすく解説します。
ベッドガードで注意したいのは「転落」だけではない

ベッドガードを見ると「ベッドから落ちないための柵」という印象が強いですが、乳幼児ではマットレスとベッドガードの間にできた隙間への挟まりにも注意が必要です。
特に身体が小さく、自力で姿勢を変えたり抜け出したりする力が十分でない乳幼児では、顔や胸部が隙間に入り込むと重大な事故につながるおそれがあります。
- ベッドガードとマットレスの間
- 大人用ベッドと壁の間
- 並べたマットレス同士の間
- ベッドガードの端と周囲の家具・壁との間
「転落しないように隙間を全部塞ぐ」という考え方が、かえって危険な隙間を作る場合があります。ベッドガードは対象年齢と製品仕様を守って使うことが前提です。
生後18か月未満にはベッドガードを使用しない
生後18か月未満の乳幼児には、ベッドガードを使用しないでください。これは「できれば避ける」という目安ではなく、安全上守るべき重要な条件です。
ベッドガードは、ある程度成長して自分で大人用ベッドへ乗り降りできる幼児の転落を防ぐための製品です。月齢の低い乳幼児を大人用ベッドに寝かせ、その周囲をベッドガードで囲うための製品ではありません。
0~1歳ごろの寝床は、できるだけ乳幼児用ベッドなど、乳幼児の睡眠を前提に設計された環境を優先してください。寝具は硬めで平坦なものを使用し、顔の近くに掛け布団、衣類、ぬいぐるみ、クッションなどを置かないことも大切です。
2026年から「子供PSCマーク」も確認
2026年7月8日から、乳幼児用ベッドガードには新しい製品安全規制が始まっています。新しく購入するときは、対象年齢や警告表示に加えて「子供PSCマーク」も確認しましょう。
子供PSCマークは、国が定めた技術基準への適合や必要な表示などの要件を満たした製品であることを確認するための重要な目印です。
なお、制度には移行期間があり、乳幼児用ベッドガードは2027年7月7日までマークのない製品が販売される場合があります。そのため、マークの有無だけで判断せず、対象年齢・警告表示・取扱説明書も必ず確認してください。
18か月以上でベッドガードを使うときの6つの確認

18か月以上でも、年齢だけを見て使用を決めるのではありません。購入前・設置後に次のポイントを確認してください。
1.対象年齢を確認する
「18か月以上」は最低条件の目安です。製品ごとに対象年齢や上限年齢が設定されているため、実際に使用する製品の表示を優先します。
2.使用できるベッド・マットレスを確認する
マットレスの厚み、ベッドフレームの形状、床板との組み合わせによっては正しく固定できない場合があります。購入前に対応条件を確認してください。
3.マットレスとの隙間を作らない
設置後はベッドガードを軽く動かし、マットレスとの間に危険な隙間ができないか確認します。使用中も寝具のずれや固定部の緩みを定期的に確認しましょう。
4.ベッド全周を自己判断で塞がない
子どもが安全に乗り降りするための開口部までベッドガードで塞ぐのは避けます。現在の安全基準では、ベッドガードの両側に十分な開口部を設ける考え方が採用されています。
5.壁との隙間にも注意する
「壁側なら落ちない」と考えて大人用ベッドを壁へ寄せても、マットレスと壁の間に隙間ができれば挟まりの原因になります。壁側も含め、子どもの顔や身体が入り込む場所がないか確認してください。
6.毎回、固定状態を確認する
一度正しく設置して終わりではありません。ベッドへの乗り降り、寝返り、掃除などで位置がずれる可能性があります。使用前に固定部と隙間を確認する習慣をつけましょう。
赤ちゃんを寝かせるならベビーベッドを優先
0~1歳ごろは、ベッドガードを付けた大人用ベッドよりも、できるだけ乳幼児用ベッドなど乳幼児向けに設計された寝床を優先します。
ベビーベッドを使用する場合も、対象年齢・使用条件を守り、硬めで平坦な寝具を使用します。1歳になるまでは寝かせるときにあお向けを基本とし、顔の近くには口や鼻を覆う可能性がある物を置かないようにします。
大人と同じ寝具で寝れば、ベッドガード以外にも、大人の身体による圧迫、柔らかい寝具、壁との隙間など別のリスクが生じます。「転落だけ防げば安全」ではなく、寝床全体で考えることが重要です。
フロアベッドなら安全?
フロアベッドは一般的な高さのあるベッドより床面に近いため、転落したときの落下距離を短くしやすいことがメリットです。しかし、フロアベッドにすれば乳幼児の睡眠が自動的に安全になるわけではありません。
マットレスと壁の隙間、家族による圧迫、柔らかい寝具、周囲の家具など、転落以外の危険は残ります。特に0~1歳ごろは、フロアベッドをベビーベッドの代用品として考えるのではなく、乳幼児向けの安全な寝床を優先してください。
子どもが成長し、家族で使う低いベッドを検討する段階では、ベッドの高さだけでなく、マットレス間の隙間や連結方法、周囲の家具配置まで確認しましょう。
2台のベッドを並べるときも隙間に注意
家族で寝るためにベッドやマットレスを2台並べる場合、中央に隙間ができることがあります。ただし、隙間パッドを付ければ乳幼児の寝床として安全になる、という意味ではありません。
子どもが十分に成長してから家族用ベッドとして使用する場合は、ベッド同士を適切に連結し、ずれにくい状態を作ることが大切です。対応する製品では、マットレスバンドや隙間パッドを寝心地改善のために使う方法もあります。
ベッドガードの事故でよくある質問
ベッドガードは何歳から使える?
生後18か月未満には使用しないでください。18か月以上でも、製品ごとの対象年齢・使用条件を確認し、自分で大人用ベッドへ乗り降りできる発達段階かどうかも含めて判断します。
18か月を過ぎればベッドガードを使っても安全?
18か月を過ぎただけで安全になるわけではありません。対象年齢、対応マットレス、固定方法、ベッドガード周辺の隙間を確認し、取扱説明書どおりに使用してください。
壁にベッドを付ければ赤ちゃんの転落防止になる?
壁へ寄せるだけでは安全対策になりません。マットレスと壁の間に隙間ができると、頭や顔が挟まる危険があります。0~1歳ごろは、できるだけ乳幼児向けに設計された寝床を優先してください。
ベッドインベッドやクッションタイプなら赤ちゃんにも安全?
形が柔らかい、低いという理由だけで安全とは判断できません。製品ごとに用途・対象月齢・使用条件が異なります。乳幼児の睡眠では、顔の周囲に柔らかい物を置かないことも重要なので、「ベッドガードの代わり」と自己判断せず、製品表示を確認してください。
ベッドガードを買うときは何を確認すればいい?
対象年齢、対応するベッド・マットレス、固定方法、警告表示、子供PSCマークを確認します。2027年7月7日までは移行期間のためマークのない製品が販売される場合もありますが、安全に関する表示と使用条件の確認は必須です。
ベッドガードの事故まとめ
- 生後18か月未満にはベッドガードを使用しない
- ベッドガードは転落だけでなく、隙間への挟まり・窒息にも注意する
- 0~1歳ごろは、できるだけ乳幼児向けに設計された寝床を優先する
- 18か月以上でも対象年齢・固定方法・隙間を確認する
- 新しく購入するときは子供PSCマークや警告表示も確認する
- フロアベッドでも乳幼児の睡眠リスクがなくなるわけではない
ベッドガードは、正しい対象年齢と使用条件を守って初めて転落防止に役立つ製品です。「柵を付ければ安心」と考えず、子どもの月齢・発達段階に合った寝床を選び、転落・挟まり・窒息を寝室全体で防ぐことが大切です。


