二段ベッドの地震対策|固定・点検・選び方

二段ベッドのねじや接合部を確認する親のいる子ども部屋のイメージ
  • 子どもが寝ているときに地震が来たら、二段ベッドは大丈夫?
  • 二段ベッドの耐震対策は、何をすればいい?
  • 賃貸で、壁に穴を開けずにできる方法は?

二段ベッドは、上段に寝る子どもも、下段に寝る子どもも、地震のときが心配になりますよね。

私はベッドショップオーナーとして、二段ベッドの選び方や使い方のご相談をいただいています。この記事では、東京消防庁など公的機関の家具の地震対策の考え方と、SG基準の内容をもとに、二段ベッドでできる備えを整理します。

  • 耐震を保証する共通の基準は確認できていません:SG基準(二段ベッド及びロフトベッド)にも、地震に関する記述はありません。商品ごとの構造と、取扱説明書の内容を確認しましょう。
  • 基本の対策は4つです:置き場所を見直す、ねじや接合部を点検する、固定の可否を確認する、柵と寝具の高さを確認する。
  • 固定や補強は、メーカーに確認してから:穴あけや部品の追加は、保証の対象外になる場合もあります。

地震のとき、二段ベッドで心配なこと

二段ベッドは、上下段をつなぐ構造や、高い位置の寝床があります。そのため、次の点が心配されます。

  • 上下段のずれ・分離:接合部やねじがゆるんでいると、揺れで構造に負担がかかる。
  • 転倒・移動:ベッド全体が動いたり、傾いたりする。
  • すのこや床板の外れ:床板がずれたり、外れたりする。
  • 上段からの転落:揺れで、上段の子どもが柵を越えて落ちる。
  • 周囲の物の落下:窓ガラス、照明、棚の物が寝ている場所に落ちてくる。

東京消防庁は、負傷者の3〜5割が、屋内での家具類の転倒・落下・移動によるケガだったと調査結果を紹介しています。二段ベッドは大型の家具ですので、置き場所や固定の見直しが備えになります。

ただし、二段ベッドが地震でどうなるかは、商品の構造、設置状況、地震の規模で変わります。「倒れない」「壊れない」と言い切れるものではありません。

二段ベッドの地震対策5つ

二段ベッドの地震対策として、置き場所・ねじの点検・固定・柵と寝具・周囲の物を示した図

1.窓や倒れやすい家具から離して置く

東京消防庁は、寝る場所にはなるべく家具を置かないこと、ベッドの広い面が家具の側面を向いていると、倒れ込む危険があることを示しています。二段ベッドの周りに、背の高い棚やガラスを使った物がないかを確認しましょう。

2.ねじや接合部を定期的に点検する

使っているうちに、ねじがゆるむことがあります。SG基準でも、取扱説明書には、手すりやねじ類の取り付けが確実かどうかを、ときどき点検するよう記載することが求められています。点検の頻度や方法は、取扱説明書に沿ってください。ゆるみやぐらつきがあれば、増し締めをします。

3.壁や床への固定ができるか確認する

東京消防庁は、家具の固定方法として、ねじで固定するL型金具などが最も効果的としています。壁に固定する場合は、壁の強度のある部分(下地)に取り付ける必要があります。

ただし、二段ベッドに固定してよい場所や、金具を取り付けてよいかは、商品によって違います。穴あけや部品の追加で、保証の対象外になる場合もあります。取扱説明書を確認し、迷うときはメーカーや販売店に問い合わせてください。

4.柵の高さと、寝具の厚みを確認する

マットレスや布団が厚いと、柵が相対的に低くなります。SG基準では、マットレスを使う場合、柵の高さはマットレスの上面から測ります。取扱説明書に、使える寝具の厚さが書かれている場合は、その範囲で選んでください。

上段を使える年齢は、商品ごとに定められています。年齢や上段・下段の考え方は、次の記事で解説しています。

▶ 二段ベッドは何歳から?上段・下段の年齢目安と安全な使い方

5.ベッドの周りと上に、物を置かない

上段や下段の頭上に、落ちやすい物を置かないようにします。照明や額縁、重い物は、寝る場所の上に置かず、固定できるものは固定しましょう。

賃貸で壁に穴を開けられないとき

東京消防庁は、穴を開けられない場合、ストッパー式(または粘着マット式)の器具と、ポール式の器具を2つ以上組み合わせる方法で、L型金具と同等の効果が期待できるとしています。

ただし、これは一般の家具についての案内です。二段ベッドは高さや重さがあり、天井や壁の材質によっては取り付けられないこともあります。壁や天井への固定が難しい場合は、置き場所の見直しと、ねじの点検、寝具と柵の確認を優先しましょう。

脚の下に敷く耐震マットは、商品ごとに、使える重さや脚の形が決まっています。二段ベッドに使えるかは、マットの商品ページと、ベッドの取扱説明書で確認してください。

二段ベッドを選ぶときの確認点

地震に備えて二段ベッドを選ぶときは、次の点を、商品ページと取扱説明書で確認しましょう。

二段ベッドを選ぶときに、接合方法・開き止め・耐荷重・柵の高さを確認することを示した図

  • 上下段の接合方法:ダボのほか、ねじやビスで固定する構造があるか。
  • 床板(すのこ)の外れ止め:開き止めなど、床板がずれにくい作りか。
  • 耐荷重:使う人の体重に対して、余裕があるか。
  • 柵の高さと、使える寝具の厚さ
  • 固定の可否と、保証への影響

接合部や耐荷重の記載がある二段ベッド

商品ページに、接合方法や耐荷重の記載がある二段ベッドを紹介します。「耐震」を保証するものではありません。価格や仕様は、各商品ページで確認してください。

耐荷重の記載が大きい:照明・宮棚付き2段ベッド

照明・宮棚付き2段ベッド 分割可 コンセント付き 木製

照明・宮棚付き2段ベッド 分割可 コンセント付き 木製

商品ページには、JIS規格の垂直荷重試験に基づく自主検査で、耐荷重約280kgをクリアしたと記載されています。開き止めと、上下段をつなぐダボが抜けないよう横からビスでロックする金具を備えています。分割してシングルベッドとしても使えます。

連結部を固定する:2段すのこベッド ヒノキ

2段すのこベッド シングル ヒノキ 木製 分割 連結 日本製フレーム

2段すのこベッド シングル ヒノキ 木製 分割 連結 日本製フレーム

連結部分を鉄ピンで固定し、横からビスでロックする仕様と記載されています。開き止めは、通常1本のところを2本に増やしています。耐荷重は約100kgと記載があります。

ダブルにもなる:二段ベッド kinion キニオン

ダブルサイズになる・添い寝ができる二段ベッド kinion キニオン

ダブルサイズになる・添い寝ができる二段ベッド kinion キニオン

シングル×2、シングル・ダブル、ダブル×2から選べます。耐荷重150kg(静止耐荷重)と、使用素材がボーケンの検査に合格していると記載されています。すのこ受け桟と、フレームの開き止めを備えています。

よくある質問

二段ベッドは、地震で倒れたり壊れたりしますか?

商品の構造や設置状況、地震の規模で変わります。二段ベッドの地震被害を集計した公的な統計は確認できていません。倒れない・壊れないとは言い切れないため、置き場所の見直し、ねじの点検、固定の検討を組み合わせてください。

ねじの点検は、どのくらいの頻度で行えばいいですか?

頻度の公的な基準は確認できていません。SG基準では、取扱説明書に「ときどき点検する」旨を記載することが求められています。取扱説明書に頻度の記載があれば、それに従い、ゆるみやぐらつきを感じたときも点検しましょう。

L字金具で補強してもいいですか?

メーカーが認めている方法か、確認してからにしましょう。自己判断で補強すると、構造に負担がかかったり、保証の対象外になったりする場合があります。壁に固定する場合は、壁の下地にも注意が必要です。

上段と下段では、どちらが地震のときに安全ですか?

どちらが安全と言い切れる資料は確認できていません。上段は転落、下段は上からの落下物に注意が必要です。使える年齢は、商品ごとに決められているため、取扱説明書に従ってください。

耐震マットは、二段ベッドの脚に使えますか?

商品ごとに、使える重さや、脚の形が決まっています。二段ベッドは、人が乗ると重さが大きくなるため、マットの商品ページと、ベッドの取扱説明書の両方で確認してください。

まとめ

二段ベッドの地震対策は、置き場所、ねじや接合部の点検、固定の可否、柵と寝具の高さの確認が基本です。耐震を保証する共通の基準は確認できていないため、取扱説明書に沿って、複数の対策を組み合わせましょう。

固定や補強を行うときは、メーカーや販売店に確認してから進めてください。