- いらなくなった家具は、粗大ごみと業者のどちらに頼めばいい?
- ベッドやソファを捨てると、いくらかかるの? 自分で持ち込める?
- 「無料回収」の広告を見たけれど、安心して頼めるか心配。
家具の処分方法は、自治体の粗大ごみ収集、処理施設への持ち込み、許可のある業者への依頼、買取・譲渡、買い替え時の引き取りの5つが基本です。まだ使える家具は売る・譲る方法を考え、使えない家具は自分で運べるか、いつまでに片付けたいかで選びます。家具の引き取りを頼むときは、料金だけでなく依頼先も確認しましょう。
私はベッド・家具ショップオーナーで、睡眠環境・寝具指導士の資格を保有しています。この記事では、家具の処分のしかたを、粗大ごみの申し込みと費用、持ち込み、業者選び、引っ越しの準備まで分かりやすくまとめます。
- まだ使える:買取や譲渡を先に検討する
- 使えない:自治体の粗大ごみ収集・持ち込みを確認する
- 運べない:市区町村の許可業者を探し、見積もりを取る
- 費用:住んでいる市区町村の公式情報で品目ごとに確認する
家具の処分方法は5つ:まず「まだ使えるか」「自分で運べるか」で選ぶ
家具の状態と運べるかどうかで決める
家具の処分で迷ったら、最初に「まだ使えるか」「自分で運べるか」を確認します。家具の処分方法は、捨てるだけではありません。状態がよければ、次に使う人へ渡すこともできます。
- 市区町村の粗大ごみ収集:申し込んで、指定の場所に出す方法。手数料がかかるのが一般的です。
- 処理施設への持ち込み:自分で車などに積み、市区町村が指定する施設へ運ぶ方法。
- 許可のある業者への依頼:自力で運び出せない家具や、量が多い場合の選択肢。
- 買取・譲渡:まだ使える家具を売る、または知人などに譲る方法。
- 購入する店の引き取り:買い替え時に古い家具を引き取る店もあります。対応の有無や条件は購入先に確認します。
迷ったときの選び方
状態のよい家具なら、まず買取や譲渡を検討します。使えなくなった家具で、急いでいない場合は、住んでいる市区町村の粗大ごみ収集が基本の選択肢です。
車があり、自分で安全に運べるなら持ち込みも検討できます。家具が多い、重くて動かせない、引っ越しが迫っている場合は、許可のある業者に対応できるか相談しましょう。

粗大ごみに出す:自分の市区町村の調べ方と、申し込み・費用(大阪市の例)
まず、住んでいる市区町村の公式ページを開く
粗大ごみの大きさの基準、収集方法、料金は市区町村によって違います。インターネットで「住んでいる市区町村名+粗大ごみ」と検索し、市区町村の公式ページを確認してください。
見るのは「何が粗大ごみになるか」「申し込み方法」「品目ごとの手数料」「収集日と出す場所」の4点です。ベッドとマットレスのように、別々の品目として申し込むものもあります。
大阪市の例:申し込みから収集まで
大阪市では、家庭から出るごみのうち、最大の辺または直径が30cmを超えるもの、棒状なら1mを超えるものが粗大ごみの対象です。これは大阪市の基準であり、全国共通ではありません。
- 申し込む:インターネット、チャットボット、電話などで収集を申し込みます。インターネットなら24時間申し込みができます。
- 手数料を確認する:申し込み時に案内された金額を確認します。手数料券は200円・400円・700円・1,000円の4種類です。
- 支払う:取扱店で品目ごとの手数料券を買い、受付番号または氏名を書いて、家具の見える場所に貼ります。インターネット申し込みではキャッシュレス決済も選べます。
- 指定日に出す:収集日当日の午前8時30分までに、指定された場所に出します。
手数料券は払い戻しできないため、申し込みで金額が確定してから購入するのが安心です。支払い方法によって当日の出し方も確認しましょう。
大阪市の例:家具の処分費用
大阪市の粗大ごみ手数料は、一人掛けソファが700円、二人掛け以上のソファが1,000円、ベッド本体が1,000円です。天板の最大の辺が1m以上のテーブルは1,000円となっています。
タンス・本棚・食器棚は、幅・奥行・高さの合計によって400〜1,000円に分かれます。家具の種類や大きさで料金が変わるため、自己判断せず品目一覧で確かめてください。
ここで挙げた金額は大阪市の例です。ほかの市区町村に住んでいる場合は、必ずその市区町村の料金を確認してください。

自分で持ち込む:予約・料金・運ぶときの決まり(大阪市の例)
持ち込みができるか、先に確認する
家具を車に積めるなら、市区町村の処理施設へ自分で持ち込む方法もあります。ただし、持ち込みの可否、予約方法、受け入れる品目、料金は自治体ごとに異なります。
車を借りる費用や積み下ろしの負担もあるため、粗大ごみ収集と比べて選びましょう。大きな家具は、施設へ行けば必ず受け入れてもらえるわけではありません。
大阪市の例:持ち込みの手順
大阪市では、市内に住む人が自分でごみを処理施設へ持ち込む場合、10kgごとに90円の手数料がかかり、施設で現金払いをします。
住んでいる区を担当する施設へ、持ち込み希望日の前日までに電話予約します。家庭ごみの受け入れは、原則として火〜金曜日(祝日・年末年始を除く)の午前9〜11時、午後1〜3時です。予約状況などで希望日に持ち込めない場合もあります。
持ち込みは1日1回・車1台(4トン車まで)。ダンプ車以外は2人以上で搬入し、荷物が落ちないようシートなどで覆い、車検証を持参する決まりです。
最大辺が1mを超える家具など、破砕処理が必要なものは受け入れ先が異なります。また、木製家具などの可燃性粗大ごみと金属製家具などの不燃性粗大ごみは、混ぜずに別の日に持ち込む必要があります。積み込む前に、予約先と受け入れ条件を確かめてください。
業者に頼むとき:市区町村の許可を確かめる、見積もりを取る
「家庭のごみを運べる許可」があるかを確認する
家具の処分を業者に頼むときは、家庭の廃棄物を回収できる業者かどうかを最初に確認します。家庭のごみを収集・運搬できるのは、市区町村から一般廃棄物処理業の許可を受けた業者、または市区町村の委託を受けた業者です。
「産業廃棄物処理業の許可」や「古物商の許可」だけでは、家庭のごみを廃棄物として回収するための許可にはなりません。住んでいる市区町村の公式案内で、依頼できる業者を確認することが大切です。
「無料回収」の広告だけで決めない
無料回収をうたう広告が、すべて違法というわけではありません。ただし、広告の金額と実際の請求が大きく違ったり、作業後に高額な料金を求められたりするトラブルが報告されています。
依頼する前に、許可の有無を確認したうえで、複数の業者から見積もりを取り、作業内容・運び出し料金・追加料金・キャンセル料を比べてください。電話での説明だけでなく、料金の内訳が分かる形で残すと確認しやすくなります。
事前の見積もりと違う高額な請求を受けた場合は、その場で安易に支払わず、内容を確認しましょう。困ったときは消費生活センターなどに相談できます。消費者ホットラインは188です。

売る・譲る:まだ使える家具は買取やリユースを考える
捨てる前に、使える状態かを確認する
壊れていない家具や、まだ使える状態の家具なら、買取店に相談する方法があります。買い取ってもらえれば処分の手数料をかけずに手放せますが、傷みや汚れ、家具の種類によっては買取を断られることもあります。
査定を頼む前に、目立つ傷や汚れ、ぐらつきがないかを確認し、脚・棚板・ねじ・取扱説明書などの付属品をそろえておきましょう。買取価格は家具の状態や店の基準によって異なります。
譲る場合は、受け渡し方法まで決める
知人に譲る、地域の掲示板などで引き取り手を探す方法もあります。特に大きな家具は、誰が運び出すのか、車を用意するのか、いつ受け渡すのかを先に決めることが重要です。
写真だけでなく、家具の状態や傷、分解できるかどうかも伝えましょう。譲る相手が見つからない場合に備えて、粗大ごみの申し込み期限も確認しておくと予定を立てやすくなります。
引越しのときの処分:引越し業者に頼めるか、早めに計画する
引越し業者が必ず処分できるわけではない
引っ越しの際に不要になった家具も、家庭から出る廃棄物です。引越し業者だからといって、自由に回収・処分できるわけではありません。一般廃棄物処理業の許可などがない業者は、原則として家庭の廃棄物を引き取って運搬・処分することはできません。
所定の条件を満たし、書面による委任を受けて決められた場所まで運び、市区町村や許可業者に引き渡す取り扱いもあります。引越し業者に相談するなら、引き取りに対応するか、どの方法で処理するか、費用はいくらかを見積もり時に確認してください。
引越し日から逆算して申し込む
大型家具は、できるだけ引っ越し前に粗大ごみとして出す計画を立てましょう。自治体の収集日は希望どおりに取れない場合があるため、直前まで残さないことが大切です。
分解が必要な家具は、引っ越し前に取扱説明書を確認します。使わない家具を部屋から出せるかどうかも、荷造りの段階で確かめておきましょう。
運び出しと分解:出す前に中身・固定具・通り道を確かめる
家具を動かす前のチェック
タンスや本棚は、中身を入れたまま運ぶと重くなり、引き出しが飛び出すおそれもあります。中身を全部出し、取り外せる棚板なども確認してから運び出しましょう。
- 引き出しや棚の中身をすべて取り出す。
- 突っ張り棒やL字金具などの転倒防止器具を、安全に取り外せるか確認する。
- 玄関・廊下・階段・エレベーターを通れるか、家具と通り道を測る。
- 分解できる家具は取扱説明書に沿って作業し、ねじなどの部品をまとめる。
- 重い家具は無理に一人で運ばず、人手や運び出しサービスを検討する。
床や壁に当たりそうな部分は毛布などで保護します。分解して小さくした家具を普通ごみに出せるかどうかも、市区町村によって扱いが異なるため、確認が必要です。
自力で屋外へ出せない場合
粗大ごみの収集は、指定場所まで自分で運び出す必要がある場合があります。階段や狭い廊下を通れない家具は、無理に動かさず、自治体の支援制度や許可業者への依頼を調べましょう。
例えば大阪市には、65歳以上の一人暮らしの方や障がいのある方などで、ごみの持ち出しが難しい家庭を対象とする無料の「ふれあい収集」があります。利用条件は市の案内で確認してください。
品目ごとの注意:ベッドとマットレス・ソファ・タンス・家電や照明
ベッド本体とマットレス
ベッドは、フレームとマットレスを別々の品目として扱う自治体があります。大阪市の例ではベッド本体は1,000円、スプリングマットレスはシングル700円、セミダブル・ダブルは1,000円です。折りたためるマットレスは200円となっています。
ベッドを分解する場合も、フレームの部材やねじを安全にまとめましょう。料金や申し込み品目は自治体の一覧で確認してください。
ソファ・タンス・本棚・食器棚
ソファは一人掛けか二人掛け以上かで、手数料が変わる場合があります。大きくて部屋から出せないときは、分解できる構造か確認し、難しければ運び出しを頼める方法を探します。
タンス・本棚・食器棚は、外形寸法の合計で料金が変わる自治体もあります。引き出しや棚の中身を出し、扉が開かないようにして運び出しましょう。
家電や照明器具は家具と同じ出し方とは限らない
エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は家電リサイクル法の対象です。通常の粗大ごみ収集ではなく、決められた引き渡し方法を使い、リサイクル料金や収集運搬料金が必要になります。
照明器具や蛍光灯も、分別方法を確認してください。大阪市では蛍光灯管は粗大ごみ収集の対象外です。家具とまとめて出せると思い込まず、それぞれの品目を調べることが大切です。
買い替えるときに見るお店の家具
古い家具を手放して新しい家具を選ぶときは、デザインや使いやすさだけでなく、搬入しやすいか、分解できるか、将来動かしやすいかも確認しましょう。
ベッド・ソファ・収納家具などを探す際は、セラピスの家具一覧も参考にしてください。
>>家具はこちら!
家具の処分に関するよくある質問
家具を処分するいちばん安い方法は何ですか?
まだ使える家具なら、売る・譲る方法を検討しましょう。使えない場合は、自治体の粗大ごみ収集や持ち込みが基本の選択肢です。車を借りる費用や運搬の手間も含めて比べてください。
粗大ごみの費用はいくらですか?
市区町村と家具の品目・大きさで変わります。大阪市の例では、二人掛け以上のソファやベッド本体は1点1,000円です。実際の料金は、お住まいの市区町村の手数料一覧で確認してください。
「無料回収」の業者に頼んでも大丈夫ですか?
広告に「無料」とあるだけでは判断できません。家庭の廃棄物を回収できる許可や市区町村の委託があるかを確認し、作業内容・追加料金・キャンセル料を含めた見積もりを取ってください。
引越し業者に家具を引き取ってもらえますか?
対応できる場合もありますが、引越し業者が必ず家庭の廃棄物を回収できるわけではありません。見積もり時に対応の有無と適正な処理方法を確認し、難しければ自治体の粗大ごみを早めに申し込みましょう。
家具を自分で処理施設に持ち込めますか?
自治体によって異なります。大阪市の例では、事前予約のうえ自分で持ち込み、10kgごとに90円を支払います。受け入れ品目や車両・人数の条件があるため、出発前に確認してください。
家具の処分のしかたのまとめ
家具の処分は、まず使える状態かどうかを確かめ、次に自分で運べるか、いつまでに片付けたいかで方法を選びます。費用や収集ルールは市区町村によって違うため、最初に自治体の公式案内を確認することが失敗を防ぐ近道です。
- 使える家具:売る・譲る方法を検討する
- 使えない家具:粗大ごみ収集・持ち込みの条件を確認する
- 業者への依頼:許可・見積もり・追加料金を確認する
- 引っ越し:運び出しと収集日を早めに計画する

