引っ越しと家具|運ぶか買い替えるか・新居の採寸と搬入の段取り

引っ越しと家具
  • 引っ越しが決まったけれど、今の家具は運ぶのと買い替えるの、どちらがいい?
  • 新居にベッドやソファが入るか心配。新しい家具はいつ注文すればいい?
  • 家具の解体や梱包はどうする? 運ぶ途中で傷が付いたらどうしたらいい?

引っ越しの家具は、全部運ぶか全部買い替えるかではなく、家具ごとに「運ぶ・買い替える・手放す」を決めるのが基本です。新居の置き場所と搬入経路を測り、運ぶ家具は見積もりに入れ、新しく買う家具は届く日を確認しておくと、当日の困りごとを減らせます。

私はベッド・家具ショップオーナーで、睡眠環境・寝具指導士の資格を保有しています。この記事では、引っ越し前の家具の仕分けから、費用の比べ方、分解と梱包、搬入のタイミング、新居での配置、傷や破損への備えまでをまとめます。

  • 仕分け:家具ごとに「運ぶ・買い替える・手放す」を決める
  • 採寸:新居の設置場所だけでなく、玄関・廊下・階段なども確認する
  • 段取り:見積もり・処分の申し込み・新しい家具の納品日を調整する
  • トラブル防止:見積書と約款を読み、家具や室内の状態を写真に残す

引っ越しの家具は「運ぶ・買い替える・手放す」を1つずつ決める

引っ越しで家具をどうするか迷ったら、まずベッド・ソファ・棚・テーブルなどを一つずつ書き出します。今の家具が新居でも使えるか、搬出入できるか、買い替える予定があったかを確認しましょう。

「運ぶ・買い替える・手放す」の3つに仕分ける

運ぶ家具は、新居の部屋に合い、通路や入口を通して運べるものです。まだ十分に使える家具でも、新居の間取りに合わなければ、買い替えを検討する理由になります。

買い替える家具は、新居の寸法や使い方に合わないもの、以前から買い替えを考えていたものです。手放す家具は、新居で使わないものや、持っていく必要がないものに分けます。

費用は家具ごとの「合計」で比べる

運ぶ場合は、その家具を含めた引っ越しの見積もりを確認します。買い替える場合は、その家具を運ばない場合の見積もりに、古い家具の処分費、新しい家具の購入費・配送費・設置費などを足して比較します。買取に出せる場合は、受け取れる金額も考慮します。

家具を運ぶ料金だけと、新しい家具の販売価格だけを比べると、判断を間違えやすくなります。運ぶ場合と買い替える場合の総額を、それぞれ確かめることが大切です。家具の種類や運送条件で金額が変わるため、一律の相場だけで決めないようにしましょう。

引っ越しで家具を運ぶ・買い替える・手放すに分ける図

新居を測る:置く場所と搬入経路を、引っ越しの前に

置く場所は幅・奥行き・高さだけで決めない

新居の図面や内見で、家具を置く場所の幅・奥行き・高さを確認します。そのうえで、扉や引き出しを開ける場所、人が歩く場所も残せるかを見ましょう。

窓、コンセント、エアコンの位置、室内ドアの開く範囲も大切です。家具そのものが収まっても、窓を開けられない、コンセントが隠れるといった使いにくさが生じることがあります。

玄関から部屋まで、通る場所を確認する

玄関の開口部、廊下、階段、エレベーターの幅や高さを確認します。曲がり角や階段の踊り場など、家具の向きを変える場所も見落とせません。

大きな家具は、置く場所に収まる寸法でも、そこまで運べないことがあります。分解できるか、搬入方法に制限がないかも、注文や見積もりの前に確認しましょう。

運ぶ家具の見積もり:家具の数と大きさを伝え、見積書と約款を読む

家具の一覧を作り、見積もりに反映してもらう

見積もりの前に、運ぶ家具の種類・数・おおよその大きさを整理します。ベッドや大型の棚など、分解が必要になりそうな家具、階段やエレベーターを使う家具も伝えておきましょう。

標準的な引越運送の約款では、見積もりを行ったときは見積書を発行すると定められています。受け取った見積書では、運ぶ荷物の範囲、作業内容、追加料金が生じる条件を確かめます。

見積もりで伝えていなかった荷物があると、当日に積み残しや追加費用の問題が起きることがあります。口頭で説明された内容も、必要に応じて書面で確認しましょう。

運べないことがある荷物と、解約・延期の条件

現金や貴金属などの貴重品、危険物、動植物、ピアノ、美術品、骨董品などは、約款により運送を断られる場合があります。一般的な家具とは取扱いが違う荷物があれば、契約前に相談してください。

標準約款では、解約・延期に伴う手数料の上限として、荷物の受取日の前々日は見積運賃等の20%以内、前日は30%以内、当日は50%以内と定められています。実際に適用される条件は契約内容によるため、見積書と約款で確かめましょう。

特に、家具の搬出入方法、分解・組み立ての担当、追加作業の扱いは事前確認が重要です。不明な項目を残したまま契約せず、納得できるまで確認しましょう。

家具の分解と梱包:解体が要る家具は、前に確かめておく

ベッドや大型の棚は説明書を確認する

ベッドフレームや大型の棚は、そのままでは部屋から出せず、分解が必要になる場合があります。まず取扱説明書を確認し、分解と再組み立てが可能な構造かを調べましょう。

自分で分解するか、引越し業者に依頼するかは、見積もりのときに決めておくと安心です。無理に分解すると部材や金具を傷めることがあるため、説明書で対応できない作業は確認を優先します。

ねじ・部品・引き出しの中身を整理する

外したねじや小さな金具は袋にまとめ、家具の名前や取り付け場所を書いておきます。部材ごとに対応が分かるようにしておくと、新居での組み立て時に探しやすくなります。

棚や引き出しの中身は取り出し、別に梱包します。ガラス扉や鏡の付いた家具は、割れやすい部分の保護方法を事前に確認しましょう。

壁や家具に取り付けた転倒防止器具も、取り外し方と新居での取り付け直しを考えておきます。外した器具が新居の壁や家具にそのまま使えるとは限りません。

新しい家具を買う時期と届く日:引っ越しの日に合わせる

先に必要な家具と、住んでから選べる家具を分ける

新しい家具は、新居の寸法と搬入経路を確認してから選びます。注文から配送まで時間がかかる商品もあるため、引っ越しの日が決まったら、商品ページで納期と配送条件を確認しましょう。

カーテンや照明など、入居直後から必要なものは先に準備します。ベッドも、引っ越し当日か翌日までに使えるよう、搬入日と組み立ての段取りを考えておくと生活を始めやすくなります。

一方、追加の棚や飾り家具などは、実際に住んでから必要性を見極める方法もあります。急いで買いそろえず、置き場所と使い方が決まってから選びましょう。

大きな家具の搬入と開梱は順番を考える

引っ越し当日は、大きな家具を先に置き場所へ運び入れると、その後の荷物を配置しやすくなります。梱包材をすべて先に広げると通路をふさぐことがあるため、開梱の順番も考えておきましょう。

新しい家具を注文するときは、届く日・玄関先渡しかどうか・組み立てが必要かを商品ページで確かめます。引越し業者の作業と配送が重なる場合は、搬入する順番や受け取る人も確認してください。

引っ越しの家具の段取りを順に並べた図

新居の配置:図や間取りアプリで先に決め、倒れない置き方にする

図面やアプリで家具の位置を試す

新居の図面に、家具の大きさに合わせた四角を書き込むと、置ける家具と通り道を確認しやすくなります。間取りアプリを使って配置を試す方法もありますが、画面上の見え方だけで決めず、実際の寸法を優先しましょう。

ベッドやソファを置くときは、扉を開ける場所、窓の前、コンセントの位置を確認します。家具を置いた後に人が通れるか、日常の動作に無理がないかも大切です。

寝る場所・出入口を守り、重い物は下に置く

地震で家具が倒れたり動いたりすることを考え、寝る場所や普段座る場所の近くには、なるべく背の高い家具を置かないようにします。出入口や避難する通り道を、転倒しやすい家具でふさがない配置も重要です。

本棚や収納棚では、重い物を下段に置き、重心を低くします。家具の固定には、壁の下地に合うL型金具などで直接ねじ留めする方法が効果的とされています。壁への固定が難しい場合は、ポール式器具とストッパー式・マット式器具を組み合わせる方法もありますが、設置条件や家具との相性を確かめてください。

賃貸住宅では壁への固定に制約がある場合もあります。契約条件と壁の構造を確認し、固定できない家具は設置場所や家具の種類も見直しましょう。

新居で家具を置くときに見る4つのことの図

引っ越しの当日と後:家具の傷や破損は記録して、早めに知らせる

引っ越し前後の写真を残しておく

運ぶ前に、家具の角・脚・天板など、傷が付きやすい場所の写真を撮っておきましょう。旧居と新居の床・壁・ドアなども記録しておくと、後で状態を確認しやすくなります。

引っ越し後は、家具が届いているか、破損や傷がないかをできるだけ早く確認します。気になる点があれば、写真を残し、引越し業者へ速やかに連絡してください。

荷物の破損の連絡には期限がある

標準約款では、荷物の一部の紛失や損傷について、引き渡しの日から3か月以内に通知しないと、原則として運送事業者の責任が消滅すると定められています。期限まで待つのではなく、気付いた時点で連絡し、やり取りの記録も残しましょう。

賃貸住宅の原状回復については、一般に、引越作業で付いた引っかき傷は借りた人の負担、家具を通常どおり置いたことでできた床やカーペットのへこみ・設置跡は貸した人の負担とされます。ただし、契約内容や傷の原因などで判断が変わるため、個別に確認が必要です。

説明と違う請求や傷・破損の対応で困った場合は、見積書・約款・写真をそろえ、消費生活センターなどに相談できます。

いらない家具は早めに手放す:引越し業者に頼めるか

粗大ごみは引っ越しの日から逆算して申し込む

手放す家具が決まったら、自治体の粗大ごみ収集などを早めに確認しましょう。収集は申し込みが必要なことがあり、希望する日に出せるとは限りません。引っ越し直前に慌てないよう、日程に余裕を持って進めます。

引越し業者なら何でも引き取れるわけではない

家庭から出る不要な家具は、一般廃棄物として扱われます。一般廃棄物処理業の許可を持たない引越し業者は、原則として家庭の引越廃棄物を引き取って運搬・処分することはできません。

粗大ごみとして出すほか、状態がよければ買取や譲渡を考える方法もあります。引き取りを依頼する場合は、対応できる事業者かどうかを確認し、処分する日を引っ越しまでに決めておきましょう。

新居で使う家具を探すときに見るお店の家具

新居の置き場所と搬入経路を測ったら、その寸法に合う家具を探しましょう。セラピスの家具一覧から、部屋の使い方に合うものを確認できます。

商品ページでは、家具の外寸だけでなく、分解・組み立てが必要か、配送のしかたが玄関先渡しかどうかも確認してください。

>>家具はこちら!

引っ越しと家具に関するよくある質問

引っ越しで家具は運ぶのと買い替えるの、どちらが安いですか?

家具ごとに異なります。運ぶ場合の見積もりと、運ばない場合の見積もりに処分費・購入費・配送費・設置費などを足した金額を比較してください。新居で使えるか、搬入できるかも判断材料です。

新しい家具はいつ買えばいいですか?

新居の置き場所と搬入経路を測ってから選びましょう。注文から届くまで時間がかかる家具もあるため、商品ページで納期を確認し、引っ越しの日に合わせて受け取り日を決めます。

家具の分解は自分でしたほうがいいですか?

取扱説明書で分解と再組み立ての方法を確認し、自分で対応できるか判断します。難しい場合は見積もり時に依頼できるか確かめ、外したねじや金具は家具ごとにまとめておきましょう。

引っ越しで家具が傷ついたら、どうすればいいですか?

傷を写真に残し、できるだけ早く引越し業者へ連絡してください。標準約款では、荷物の一部の紛失・損傷について、引き渡しから3か月以内の通知が必要とされています。契約書類も確認しましょう。

引越し業者に、いらない家具を引き取ってもらえますか?

引越し業者なら誰でも家庭の不要家具を回収できるわけではありません。一般廃棄物処理業の許可がない場合、原則として引き取り・運搬・処分はできないため、自治体の粗大ごみ収集などを早めに調べてください。

引っ越しと家具のまとめ

引っ越しの家具は、先に仕分けと採寸を済ませてから、見積もり・処分・新しい家具の注文を進めると段取りが立てやすくなります。新居では家具の配置と固定を考え、引っ越し前後の状態を記録しておきましょう。

  • 分ける:家具ごとに運ぶ・買い替える・手放すを決める
  • 測る:置く場所と搬入経路を確認する
  • 合わせる:見積もり・処分・納品の日程を調整する
  • 残す:見積書・約款と、家具や室内の写真を保管する