- 腰痛には硬いマットレスが良い?
- マットレスの硬さは調整出来る?
- 睡眠の質が高くなるマットレスの硬さは?
「腰痛には硬めのマットレスが良い」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
確かに柔らかすぎるマットレスは、腰が【く】の字に曲がり負担が増すのでおすすめしませんが、硬すぎるマットレスも注意が必要です。
私はベッドショップオーナーで、睡眠・寝具指導士、睡眠・寝具インストラクター、寝具ソムリエの資格を持っていますが、腰痛には適度な反発力に加えて、耐圧分散性が十分なマットレスが必要と考えています。
そこでこの記事では、腰痛に一番適したマットレスの選び方や、硬いマットレスを柔らかくする方法をご説明します。
「腰痛には硬いマットレスが良い」は本当?
腰痛持ちの多くは、硬めのマットレスに変える傾向があります。
実際インターネットで検索すると「腰痛には硬いマットレスが良い」と書かれています。
しかし本当に硬いマットレスに変えて、腰痛が改善していますか??
実は「腰痛に硬いマットレスが良い」と言うのは間違いだと言う事がわかってきています。
日経メディカルに掲載された記事によると、
今まで使っていたベッドを硬いベッドに取り替えた人よりも、中くらいの柔らかさのベッドに取り替えた人の方が、腰痛が軽くなったことがわかった。
一般に腰痛がある人には硬いベッドの方が良いと言われているが、効果をきちんと比較した研究は初めて。研究結果は、Lancet誌11月15日号に掲載された。
とあります。
この研究では腰痛患者313人に対して、「硬いマットレスに変更」、「中程度の硬さのマットレスに変更」した時、どちらがより腰痛が改善したかを測定しています。
結果としては、「中程度の硬さのマットレスに変更」した方が「硬いマットレスに変更」にした人たちよりも2倍程度改善したとの事です。
(参照元;「腰痛には硬いベッド」は迷信?)
適切なマットレスの硬さは?
では適切な硬さのマットレスと言うのは、どういったものでしょうか?
大切な事は、自分の体重と比べた時に、柔らかすぎてもダメですし、硬すぎてもいけないと言う事です。
柔らかすぎるマットレスの場合
柔らかすぎるマットレスでは、腰が「く」の字に曲がり、体重の大部分が腰にかかるので腰痛悪化の原因になります。
また、身体が必要以上にマットレスに沈み込む事で適度な寝返りが出来なくなり、身体の一部分だけに長時間負荷がかかるため、血行不良から肩こりや腰痛、背中の痛みを引き起こす事があります。
硬すぎるマットレスの場合
逆に硬すぎるマットレスでは、本来適度に沈み込むはずの腰や背中が反り返ります。
筋肉や筋を痛めてしまい、寝心地が悪いので睡眠の質も悪化します。
中には「何とか腰の痛みを取りたい!」と藁をもすがる思いで、
- 硬質マットレス
- カチカチキルトマットレス
- 最も硬いマットレス
言った商品を選ぶ方もいます。
フローリングで昼寝をした時の事を思い出してほしいのですが、起きた時に体のあちこちが痛みますよね?
カチカチに硬いマットレスでは、これと同じ現象が起きます。
あなたの体重が100㎏を超えるようであれば検討しても良いですが、標準体形の人は逆に腰痛を悪化するだけなので止めましょう。
体重で見るマットレスの硬さ
マットレスには、その人の体重に合った硬さがあり、
- 50㎏未満の体重の人;「ソフト(柔らかい)」
- 50㎏~80㎏:「普通」
- 80㎏以上;「硬め」
となっています。
体重が重たい男性であれば「硬め」でも大丈夫ですが、女性や標準体型の男性では「普通」の硬さのマットレスの方が体には優しいのです。
>>マットレスの硬さはN(ニュートン)を目安に体重と照らし合わせて選んで!
大切な事は「硬さ」よりも「耐圧分散」
腰痛持ちの方がマットレスを選ぶ時は「硬さ」も大切ですが、実はそれ以上に大切な事があります。
それは、「耐圧分散」を出来ているかどうかです。
寝ている姿勢では、
- 頭に8%
- 背中に33%
- 腰に44%
- 足に15%
の圧力がかかるので、耐圧分散性が低いマットレスでは腰や背中に集中的に負荷がかかります。
逆に耐圧分散性が高いマットレスでは、圧力を身体全体に分散する事で、腰や背中の負担を軽減出来ます。
腰痛におすすめのマットレス
耐圧分散出来ていて、腰痛の方におすすめのマットレスとしては、
- 超快眠マットレス ホテルプレミアム EVA エヴァ
- エムリリー優反発マットレス
- 高反発マットレスモットン
の3つがあるので、ご紹介したいと思います。
超快眠マットレス ホテルプレミアム EVA エヴァ
サイズ | 価格 |
セミシングル~キング | 23,021円~ |
超快眠マットレス ホテルプレミアム EVA エヴァは、高級ホテルのベッドの寝心地そのままご家庭にお届けしているマットレスです。
腰痛におすすめなのは、高密度ポケットコイルと2層ポケットコイルの2種類で、平均的な体格の方は高密度ポケットコイルを、体重が比較的軽い方は2層ポケットコイルがおすすめです。
エムリリー優反発マットレス
サイズ | 価格 |
セミシングル~ダブル | 21980円~ |
エムリリー優反発マットレスは、「優反発フォーム」と「高反発オープンセル」の2重構造になっています。
表面の優反発フォームは、低反発のような柔らかさがあり、下層部の高反発オープンセルは体の沈み込みをなくし、均等に持ち上げてくれます。
そのため、体重が軽めの女性でも、重たい男性の方でもしっかりと耐圧分散をしてくれます。
高反発マットレスモットン
サイズ | 価格 |
シングル~ダブル | 39800円~ |
モットンは、腰痛に特化しているマットレスです。
一番の特徴は、硬さを選べるところにあります。
マットレスの反発力の目安は体重によって異なりますが、モットンでは、
- 140N(体重:~45㎏)
- 170N(体重:45㎏~80㎏)
- 280N(体重:80㎏~)
の3つから自分の体格に合わせた反発力を選ぶことが出来ます。
90日間の返金保証が付いているので、万が一腰の痛みが変わらないようであれば、返金して別のマットレスを探すようにして下さい。
硬いマットレスを柔らかくする方法
紹介したマットレスは耐圧分散に優れていて、腰痛に特化しているものですが、既に硬いマットレスを購入した方も多いと思います。
「買い替えたいけれども、マットレスを気軽には買い替える事が出来ない」と言うのが本音ではないでしょうか?
実は硬いマットレスでも、上に「マットレストッパー」を敷くことで、簡単に中程度の柔らかさにする事が出来ます。
「マットレストッパー」とは、今使っているマットレスや布団の上に敷くことで、硬さや寝心地を変える事を目的とした薄手のマットレスの事です。
厚みは3~7cmで、これ単体で使用するものではありません。
おすすめのマットレストッパー
サイズ | 価格 |
セミシングル~ダブル | 12980円~ |
エアキューブは
- 5㎝の厚みのトッパーモデル
- 10㎝の厚みのマットレスモデル
の2種類があります。
トッパーモデルは現在使用しているマットレスの上に敷くことで、適度な硬さにしてくれます。
値段も12980円~と安いので、「硬いマットレスを何とか柔らかくしたい」と言う人におすすめです。
まとめ
「マットレスは硬いほうが良い」と言う考えは、逆に腰痛を悪化させる可能性があります。
大切な事は、自分の体重に合った硬さで耐圧分散に優れているマットレスを選ぶことです。
現在硬めのマットレスを使用している人でも、マットレストッパーを敷くことで柔らかくする事が出来ますよ。