マットレスのカビ取り方法4選＆カビの悪影響｜睡眠・寝具指導士監修

湿気対策を全く行わない方や、通気性の悪い家に住んでいる方の多くが、マットレスのカビに悩まれています。

私はベッドショップオーナーで、睡眠・寝具指導士、寝具ソムリエの資格を持っていますが、カビは夏型過敏性肺炎や水虫の原因になるので早急に除去する事をお勧めしています。

そこでこの記事では、マットレスのカビ取りや予防方法、それに通気性が良いおすすめマットレスまでご紹介します。

この記事を読めば、もうマットレスにカビを生やす心配がなくなりますよ。

カビが与える悪影響

「マットレスにカビが生えても、全く気にならない」と言う方もいますが、カビは単に見た目が汚らしいだけでなく、健康被害もあるので注意が必要です。

主な健康被害としては、

と言ったアレルギー反応や皮膚疾患があります。

夏型過敏性肺炎

夏型過敏性肺炎とは、ほこりや鳥の糞、カビや細菌を反復して吸い込むことにより、その物質に対してアレルギー反応を起こし、その結果肺炎を起こすという過敏性肺炎の中のひとつで、夏に発症し、秋には症状が消え、数年にわたって同じ季節になると繰り返す傾向があります。（健康のゼミより引用）

症状自体は風邪とほとんど同じですし、抗生物質で一時的に改善したように見えますが、室内のカビの一種【トリコスポロン】が原因です。

アスペルギルス症

アレルギー性気管支肺アスペルギルス症とは、アスペルギルスと呼ばれるカビに対してアレルギーを起こすことから発症する病気を指します。気管支喘息を基礎疾患に持つ方において発症することが多い疾患であり、慢性的な咳や喘鳴、息切れなどの症状が生じます。

（アレルギー性気管支肺アスペルギルス症より引用）

ニキビ

マラセチアと言うカビ菌が原因で、ニキビになるケースもあります。

マラセチアは皮脂のある場所を好んで増殖する特徴があり、顔や背中など皮膚のいたるところにニキビが出来ます。

また、通常のニキビと違い、芯がないのも特徴です。

水虫

水虫は、白癬菌（はくせんきん）と言うカビ菌が、皮膚の外側の角層に感染する事で起こります。

白癬菌は手や体にも感染しますが、9割近くは蒸れやすい足に出来ると言われています。

市販の薬でも改善しますが、その前にカビ取りをして根本的原因を解消しましょう。

マットレスに与える悪影響

また体だけでなくマットレス自体にも、

と言った悪影響を与えます。

つまり、一度カビが発生したマットレスは、例えカビを除去してもマットレスは破けやすくなり、色も落ちてしまうので早期対応が大切になります。

マットレスカビ取り4つの方法

マットレスにカビが生えた場合、カビ取りをしないと増殖を繰り返し健康被害も甚大になります。

カビ取りには、

と言う4つの方法が考えられます。

1．消毒用エタノールを使う（赤ちゃんがいるご家庭）

消毒用エタノールを使うと、黒い斑点は取れませんが、カビ自体を死滅させる事は出来ます。

刺激も強くないので、ベビーベッドなど赤ちゃんが使うマットレスのカビ取りにおすすめです。

ドラッグストアなどでエタノールは購入できますが、無水エタノールではなく、消毒用エタノールを使います。

無水は99%がエタノールなのでより効果的に思えますが、水分のないものは殺菌効果が弱いと言われています。

そのため、カビ取り・殺菌には消毒用エタノールを購入しましょう。

消毒用エタノールを使ったカビ取り方法

消毒用エタノールを使ったカビ取り方法は、

でカビをやっつける事が出来ます。

消毒用エタノールは揮発性が高く透明なので、マットレスに浸透しやすく見た目で浸透しているか分かりにくくなっています。

そのため肌で触れて、適度に湿り気がある事を確認しましょう。

黒カビの場合斑点が残るので、本当にカビ取りが出来ているか心配になりますが、しっかり殺菌出来るので安心してください。

1．【重曹の激落ちくん 泡スプレー】とエタノールを使う（黒カビ）

重曹は殺菌だけでなく漂白も出来るので、カビの黒い斑点まで綺麗に落とせます。

また、弱アルカリ性の重曹は皮脂汚れに強く、消臭効果もあるのでマットレスのカビ取りにはおすすめです。

【重曹の激落ちくん 泡スプレー】を使ったカビ取り方法

重曹の激落ちくんとエタノールで黒カビを除去する方法は、

です。

水分（激落ちくん）が残っていると湿気が原因でカビが再発するので、中まで乾燥するようにドライヤーを使いましょう。

激落ちくんの代わりに、重曹水【重曹小さじ1杯＋水100ml】を使っても大丈夫です。

2．カビ取りスプレーを使う（黒カビ）

手軽に黒カビを除去するには「カビ取りスプレー」がおすすめです。

こちらも殺菌に加えて漂白出来るので、真っ白なマットレスに戻せます。

指定の時間放置して乾くのを待つだけなので、使い方も簡単です。

ただし、マットレスに色がついている場合、色落ちする可能性はあるので注意が必要です。

カビ取りスプレーを使ったカビ取り方法

カビ取りスプレーの使用手順は、

です。

カビ取りスプレーは、布製品に使用可能な商品を選ぶ事が大切です。

4．クリーニング業者で洗濯してもらう

マットレスの中までびっしりとカビが繁殖している場合は、クリーニングなど専門業者に依頼するのも一つの方法です。

価格は1万円～2万円程度と安くはないですが、使用期間が短い高級マットレスは、専門業者の方が安心です。

マットレスのカビ予防方法

カビは一度、殺菌・除去しても、同じ環境でマットレスを使用すれば再発する可能性は高くなります。

カビは、

の環境下で繁殖するので、室内の湿度と温度に気を配り、清潔に保っていれば防げると言うわけです。

具体的な方法としては、

があります。

1．定期的にマットレスを立てかける

寝汗による湿気は、マットレスの裏側に蓄積します。

そのためマットレスを定期的に立てかけて、扇風機やサーキュレーターで風を送るようにしましょう。

2．布団乾燥機を使う

「マットレスをたてかけるのは面倒くさい」と言う人は、布団乾燥機を使うのがおすすめです。

布団乾燥機を使う事で、マットレスに染み込んだ湿気を一気に乾燥出来ます。

また、60度以上に温度を設定する事で、カビだけでなくダニを根絶する事も出来ますよ。

3．ベッドパッドで汗の侵入を防ぐ

日本製・洗える・抗菌防臭防ダニベッドパッド

ベッドパッドをマットレスの上に敷く事で、汗がマットレスに吸収されるのを防げます。

ベッドパッドは1カ月に1回程度は洗濯機で丸洗いして下さい。

4．除湿シートを敷く

除湿シートを使用するのも予防方法としては有効です。

除湿シートをマットレスの下側に敷くと、メンテナンス頻度を減らせるので便利です。

除湿シートは何カ月も使い続けると吸収力が低下するので、定期的に干しましょう。

5．シーツを抗菌仕様にする

 シーツ・カバー類を抗菌仕様にする事も、カビ対策には有効です。

抗菌仕様のマットレスでなくても、シーツを変えるだけでも十分効果はあります。

またベッドを設置する際は、壁から数センチだけでも離して新鮮な空気が通るようにしましょう。

カビに強いおすすめのマットレス

マットレスにカビが繁殖すると、内部のカビまでを根絶するのは大変です。

特に黒カビはかなり頑固に根を張り巡らせているので、塩素系漂白剤でもカビ取りが出来ない事もあります。

またカビを根絶出来ても、カビの根がマットレスの繊維を傷めるので寿命が短くなります。

そんな時はマットレスを新しく購入する事も考えましょう。

この時大切な事は、通気性に優れている抗菌加工のマットレスを選ぶことです。

通気性に優れていて、尚且つカビが繁殖しにくい抗菌加工が施されているマットレスとしては、

• マルチラススーパースプリングマットレス
• ゾーンコイルマットレス

があります。

マルチラススーパースプリングマットレス

マルチラススーパースプリングマットレス

マルチラススーパースプリングマットレスは、抗菌・防臭・防ダニ加工が施されいる衛生マットレスです。

側面には空気孔が付いていて、通気性が他のマットレスと比べると格段にアップしているのも特徴。

低ホルムアルデヒドなので、赤ちゃんや小さなお子様でも安心してご使用出来ますよ。

ゾーンコイルマットレス 抗菌防臭 防ダニ　高反発 硬め バランスタイプ zone-coil

ゾーンコイルマットレス 抗菌防臭 防ダニ　高反発 硬め

ゾーンコイルマットレスは、低価格ですが抗菌・防臭・防ダニ加工が施されているおすすめマットレスです。

全体的に硬めのコイルを使用していて、特に腰付近の反発力を高めているのが特徴です。

またマットレス表面はウレタンで出来ているため、耐圧分散性が高く、それでいてしっかりした寝心地になっています。

マットレスカビ取りのまとめ

マットレスのカビ取り方法には、

1. 消毒用エタノールを使う（赤ちゃんがいるご家庭）
2. 【重曹の激落ちくん 泡スプレー】とエタノールを使う（黒カビ）
3. カビ取りスプレーを使う（黒カビ）
4. クリーニング業者で洗濯

の4つがあります。

カビの黒い斑点まで落とすのであれば、重曹水やカビ取りスプレーが必要ですが、赤ちゃんが使用するマットレスは、エタノールを使いましょう。