ボンネルコイルとポケットコイルの違い。子供や腰痛におすすめなのは?

ポケットコイルマットレス
  • ボンネルコイルとポケットコイルは何が違う?
  • マットレスは値段が高い方が良いの?
  • 子供はボンネルコイルマットレスでも大丈夫?

人気が高い「ボンネルコイルマットレス」と「ポケットコイルマットレス」ですが、違いが分からない方はたくさんいらっしゃいます。

特に子供用や、腰痛の方はマットレス選びを失敗できません。

私は睡眠・寝具指導士、睡眠・寝具インストラクター、寝具ソムリエの資格も持っていますが、がっしり体系やコストを抑えたい方にはボンネルコイルマットレスを、平均的な体格の方や腰痛の方にはポケットコイルマットレスをおすすめしています。

そこでこの記事では、ボンネルコイルとポケットコイルの違いや人気メーカー、更にはそれぞれのマットレスがおすすめの方を紹介します。

この記事を読めば、どちらのマットレスを選べば良いかが分かりますよ。

ボンネルコイルマットレスとポケットコイルマットレスの違い

ボンネルコイルマットレスとポケットコイルマットレスの違い

ボンネルコイルマットレスとポケットコイルマットレスは、内部構造からして違っています。

それぞれにメリット・デメリットがありますが、価格はポケットコイルマットレスの方が高くなります。

逆に寿命は、ボンネルコイルマットレスが約10年に対して、ポケットコイルマットレスは5年~10年と短くなります。

ボンネルコイルマットレスの構造とメリット・デメリット

ボンネルコイルマットレスの構造

ボンネルコイルは、スプリングが連結されていて体重を面で支える構造です。

フェルトや不織布、ウレタンがコイルを挟み込むので、コイルが背中に当たって痛いと言う事はありません。

ボンネルコイルマットレスのメリット

ボンネルコイルマットレスのメリットは、

  • 高い耐久性
  • 通気性に優れている
  • 値段が安い
  • 寝返りがうちやすい

と言った事が挙げられます。

スプリングが連結しているので、部分的なへたりが少なく耐久性が高くなっています。

また、ポケットコイルのようにコイルが袋に入っていないので、通気性にも優れています。

腰からお尻にかけて沈みこむ感じが少ないので寝返りがしやすく、寝つきが悪い人に好かれる傾向にあります。

ボンネルコイルマットレスのデメリット

逆にデメリットは、

  • 肩や腰に負担がかかりやすい
  • きしみ音がしやすい
  • 横揺れがある

と言った事があります。

コイルが連結しているため、体全体が沈み込む寝心地になっています。

そのため本来は余分に沈み込んで欲しい肩や腰に荷重がかかりやすく、腰痛や肩こりの人にはおすすめ出来ません。

マットレスは痛んでくると「ギシギシ」と言ったきしみ音がする事がありますが、ボンネルコイルマットレスはこのきしみ音がポケットコイルマットレスに比べて大きいのもデメリットです。

また、ボンネルコイルは一か所に荷重が加わると、他の部分まで振動が伝わる「横揺れ」も大きい傾向にあります。

そのため、ダブルベッドやクイーンサイズベッドなど一枚のマットレスに二人以上が寝る場合はポケットコイルにした方が良いでしょう。

ポケットコイルマットレスの構造とメリット・デメリット

ポケットコイルマットレスの構造

ポケットコイルマットレスは、それぞれのスプリングが袋に包まれていて独立性を保ち、点で体を支える構造です。

ポケットコイルマットレスのメリット

ポケットコイルのメリットには、

  • 耐圧分散に優れている
  • 寝姿勢が綺麗なS字ラインになる
  • 腰痛や肩こりの方でも安心して使える

があります。

コイルが独立しているので重たいお尻や肩、足などが適度に沈み込み、荷重を分散してくれて疲れにくくなっています。

また、体の形状にあった沈み方をするので立っている状態に近く、背骨が綺麗なS字ラインをキープ出来ます。

そのため、腰痛や肩こりの症状がある方でも安心して使用出来ます。

ポケットコイルマットレスのデメリット

ポケットコイルのデメリットには、

  • 耐久性に乏しい
  • 通気性が良くない
  • 寝返りが若干しにくい
  • 体重が重い人には不向き

と言った事があります。

スプリングにかかる負担が場所によって偏るので、重いお尻部分や頭部分は早く傷みボンネルコイルに比べると耐久性は劣ります。

また部分的に沈むために、慣れてない間は寝返りが若干しにくく感じます。

寝心地が柔らかいので細身や平均的な体格の方には向いていますが、体重が80kg以上の方は体が沈み込み過ぎるかもしれません。

日本を代表するボンネルコイルとポケットコイル

日本を代表するマットレスメーカーとして、

  • フランスベッド
  • 日本ベッド

が有名ですが、これらのメーカーは高性能なポケットコイルマットレスやボンネルコイルマットレスを製造しているのでご紹介します。

フランスベッド社製のボンネルコイルマットレス

フランスベッド

フランスベッド社は、ボンネルコイルマットレスに特化しているマットレスメーカーです。

主な製品としては、

があり、呼び方は違いますが、通常のボンネルコイルマットレス同様にコイルが連結しています。

おすすめとして、「マルチラススーパースプリングマットレス」があるのでご紹介します。

マルチラススーパースプリングマットレス

マルチラススーパースプリングマットレス

マルチラススーパースプリングマットレス

53,976円~

マルチラススーパースプリングマットレスは、国内生産でJIS試験に合格しているだけでなく、更に厳しい社内規格【FES規格】をクリアしています。

衛生面で特に優れていて、抗菌・防臭・防ダニ加工が施されているマットレスは、「衛生マットレス」として全日本ベッド工業会の認定を受けています。

通常のボンネルコイルマットレスよりも更に通気性に優れていて、寝具内を快適な湿度に保てます。

特殊なコイル形状をしているため、耐圧分散性にも優れていて腰痛や肩こりの方でも安心してご使用出来ます。

日本ベッド製のポケットコイルマットレス

日本ベッド

フランスベッド同様、日本を代表するベッドメーカーとして名高いのが「日本ベッド」です。

フランスベッドがボンネルコイルマットレスに特化しているように、日本ベッドは「ポケットコイルマットレス」に特化しています。

主な製品としては、

  • シルキーポケットマットレス
  • ビーズポケットマットレス
  • AJポケットマットレス

の3種類がありますが、中でも一番人気がたかいのが「シルキーポケットマットレス」です。

シルキーポケットマットレス


 シルキーポケットマットレスの一番の特徴は、コイル数です。

ポケットコイルマットレスに使用されているコイル数は、通常シングルサイズで500程度ですが、シルキーポケットコイルマットレスは、1200ものコイルを使用しています。

細かく体にフィットするので、一流ホテルやトップアスリートにも数多く愛用者がいます。

通常のポケットコイルマットレスと違い、通気性に優れていて寿命も10年程度と長いのもメリットです。

腰痛にはポケットコイル・ボンネルコイルどっちがおすすめ?

腰痛の男性

腰痛の症状は酷くなると、身動きすら取れなくなるので出来る限り腰に負担をかけないマットレスを選びます。

腰痛の人がマットレスを選ぶポイントは、

  1. 耐圧分散が出来ている
  2. コイル数が多い
  3. 寝返りがスムーズに行える

の3点です。

1.耐圧分散が出来ている

マットレスにかかる耐圧

人は横になった時に、腰に全体重の44%の重さがかかります。

そのため、体に合わせたS字ラインをキープ出来る耐圧分散に優れているマットレス選びが必要です。

通常のボンネルコイルマットレスは耐圧分散が出来ないので、腰や肩に負担が集中してしまい、腰痛や肩こりを悪化させてしまうおそれがあります。

そのため一般的には、ボンネルコイルよりもポケットコイルがおすすめです。

もしもボンネルコイルマットレスの寝心地が好みであれば、フランスベッド社製のマルチラススーパースプリングマットレスやゼルトスプリングマットレスを選びましょう。

2.コイル数が多い

ポケットコイルマットレス

コイル数が多いポケットコイルマットレスは、体の凹凸に細かくフィットしてくれます。

寝姿勢が変わっても、腰に負担がかからないようにしてくれるので安眠しやすくなっています。

3.寝返りがスムーズに行える

寝返り

人は寝ている間に、20回~30回寝返りするのが理想と言われています。

寝返りには、

  • 筋肉の疲労を取り除く
  • 血液やリンパの流れを改善する
  • 日中の活動で歪んだ骨を修復する
  • 熱がこもるのを防いで快適に睡眠を取る
  • ノンレム睡眠とレム睡眠の切り替えを行う

と言った役割があり、スムーズに出来ないと特定の部位にだけ負荷がかかり、筋肉や筋を痛めたり、血液やリンパの流れが悪くなります。

スムーズに寝返りが出来るかどうかは、主にマットレスの反発力(硬さ)が関係していて、

  • 体重50㎏未満の人:「ソフト」
  • 体重50㎏~80㎏:「普通」
  • 体重80㎏以上:「硬め」

が目安です。

>>マットレスの硬さはN(ニュートン)を目安に体重と照らし合わせて選んで!

ボンネルコイルマットレスがおすすめの人

ボンネルコイルマットレス

マットレスは一概に値段が高いものが良いと言う訳ではありません。

それよりも、ご自身の体格や腰痛の有無、一人で寝るのか複数人で寝るのかによって異なります。

ここからは、ボンネルコイルとポケットコイルのどちらを選択すれば良いかをご説明します。

ボンネルコイルマットレスが向いている人は、

  • 体重が重い
  • 布団で寝ていた
  • 安いマットレスを探している
  • 乳幼児が使う

です。

体重が重い

体重が重い男性

体重が80㎏を超える人には、体をしっかり支えてくれる反発力が強いマットレスが必要です。

そのため、ポケットコイルマットレスよりもボンネルコイルマットレスの方が体が沈み込みすぎないのでおすすめです。

布団で寝ていた

布団

これまで布団で長年寝ていた方など、硬い寝心地に慣れている方が柔らかいポケットコイルマットレスに寝ると違和感から入眠しにくい可能性があります。

そう言った方は、ボンネルコイルマットレスの方がしっかりした寝心地なのでおすすめです。

安いマットレスを探している

節約

ボンネルコイルマットレスは耐久性が高く、低価格で購入する事が出来ます。

学生や新社会人など金銭的に余裕がない方は、出費が抑えられておすすめです。

乳幼児が使う

乳幼児

また、乳幼児と添い寝をする場合には、柔らかすぎるマットレスだとうつぶせ寝をした時に危険です。

ベッドの周りに、枕、毛布、クッション等を置かないようにしましょう。
転落時の衝撃緩和や、隙間をなくすことが目的であっても、子どもの鼻や
口を覆ってしまいます。(消費者庁ホームページより引用)

本来乳幼児は2歳になるまでベビーベッドで寝かせる事を推奨されていますが、やむを得ず大人用ベッドで添い寝をする際には事故が発生しないよう、ボンネルコイルのように硬めのマットレスを使いましょう。

>>添い寝ベッドはこちら!

ポケットコイルマットレスがおすすめの人

耐圧分散出来ている理想の寝姿勢

ポケットコイルマットレスが向いているのは、

  • 複数人で寝る
  • 柔らかめのマットレスが好み
  • 体重が平均よりも軽い
  • 腰痛持ち

です。

複数人で寝る

夫婦

夫婦やカップル、家族など2人以上で寝る方は、耐圧分散が出来ているポケットコイルマットレスがおすすめです。

ボンネルコイルマットレスは、寝返りの振動などが相手にダイレクトに伝わり、眠りが浅い人はそれだけで起きてしまいます。

ポケットコイルマットレスなら、コイルが独立していて横揺れが少ないので振動が気になりません。

柔らかめのマットレスが好みの方

「マットレスは柔らかめが好き」と言う方も、ポケットコイルマットレスがおすすめです。

一般的には、ポケットコイルの方がボンネルコイルと比べて柔らかめの寝心地になっています。

体重が平均よりも軽い

身体が軽い子供

子供や女性など体重が軽い人がボンネルコイルマットレスで寝ると、腰が浮いてしまい熟睡出来ません。

特に成長期の子供は深い睡眠を取る事で、成長ホルモンをたくさん分泌するようになっているので、体にフィットするポケットコイルマットレスにしてあげましょう。

ただ、耐久性には少し難があるので、ポケットコイルマットレスを選ぶときには国産で作りがしっかりしているものがおすすめです。

腰痛持ちの方

腰痛

ポケットコイルマットレスは、耐圧分散に優れているので体のラインにより細かく沿い、耐圧分散をアップしてくれます。

腰回りの落ち込みがなく、腰痛の方でも楽に寝る事が出来ます。

特にコイル数が多い、プレミアムポケットコイルや国産カバーポケットコイルは腰に負担がかかりません。

ボンネルコイルとポケットコイルまとめ

ボンネルコイルマットレスとポケットコイルマットレスの違いは、耐圧分散・耐久性・通気性・価格があります。

ボンネルコイルはフランスベッド、ポケットコイルは日本ベッドが有名。

成長段階にある子供や、腰痛の方はボンネルコイルマットレスよりもポケットコイルマットレスの方が、身体を点で支えてくれるのでおすすめです。

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